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インフラエンジニア資格10選|未経験からの取得順番【2026年版】

(更新: 2026年7月23日16分で読めます
インフラエンジニア資格10選|未経験からの取得順番【2026年版】

CCNAが先か、LinuCが先か、それとも基本情報か——インフラエンジニアの資格は選択肢が多く、最初の1枚を決める段階で足が止まりがちです。結論はシンプルで、資格の数を集めるのではなく、伸ばしたい分野(ネットワーク/サーバー/クラウド/セキュリティ)を先に1つ決め、その入口になる試験から積み上げることです。

順番さえ間違えなければ、学習時間のムダも「取ったのに使わない資格」も大幅に減らせます。逆に、分野を決めずに人気順で手を出すと、範囲の広さに飲まれて挫折しやすくなります。

読み終えるころには、ベンダー資格5つ・国家資格5つを受験料・合格率・難易度の一覧比較表で見比べて、未経験・若手・中堅・シニアそれぞれの現在地から「次に受けるべき1枚」を絞り込めるはずです。分野を決めきれない人のための判断分岐表も用意しました。

インフラエンジニアに資格は必要?取得する3つのメリット

結論からお伝えすると、インフラエンジニアとして働くために資格は必須ではありません。実務経験を積めば資格がなくても活躍できますし、現役で無資格のエンジニアも数多くいます。

とはいえ、未経験からの転職やキャリアアップの局面では話が別です。実務経験を提示できない人にとって、資格は数少ない客観的な武器になります。取得で得られるメリットは次の3つです。

1. 体系的にスキルを習得できる

独学だけで実務知識を学ぶと、どうしても理解の穴ができがちです。資格試験は出題範囲が明確に定義されているため、ネットワーク・サーバー・クラウドといった各分野の知識を抜けなく押さえられます。試験勉強そのものが、実務で必要となる基礎の総復習として機能するわけです。

2. 客観的なスキル証明になる

未経験者にとって資格は、実務経験の代わりに自分のスキルを示す手段になります。たとえばLinuCを取得していれば、サーバー構築の業務未経験でもLinux運用案件を任されやすくなるでしょう。経験者にとっても、上流工程や別案件への異動を後押しする材料になります。

3. 年収アップ・資格手当が期待できる

企業によっては、合格時の一時金や月額の資格手当を支給しています。たとえばネットワークスペシャリストや情報処理安全確保支援士は、月額5,000円〜20,000円程度の資格手当の対象になっているケースも珍しくありません。手当の金額相場は資格手当が付くIT資格の金額相場で詳しくまとめています。転職時の給与交渉でも、客観的なスキル証明として説得力を持ちます。

問題はここからです。手当や評価につながると分かっていても、候補が多すぎて「自分は今どれから始めるべきか」で手が止まる——インフラ系の資格学習で最初につまずくのは、実はこの選択の段階です。

インフラエンジニア資格の選び方と4つの分野

インフラエンジニア向けの資格は数多く存在しますが、闇雲に取得しても学習効率は上がりません。資格を選ぶ際は、まず自分が伸ばしたい分野を絞り込むことから始めましょう。

インフラエンジニアの仕事は、大きく次の4分野に分類できます。

  • ネットワーク: ルーター・スイッチ・ロードバランサーなどの設計・構築・運用
  • サーバー/OS: Linux・Windowsサーバーの構築・運用、仮想化、コンテナ技術
  • クラウド: AWS・Azure・GCPなどパブリッククラウド上のインフラ設計・運用
  • セキュリティ: 認証基盤・ファイアウォール・脆弱性対策などの設計と監視

自分が目指す職種や現職の業務に近い分野から始めるのが鉄則です。「ネットワークに進みたいならCCNA」「サーバー・クラウドに進みたいならLinuC」というように、最初の1つを決めてから次の資格を考えるとブレません。

最初の1枚はどれ?現在地別の判断分岐表

「分野を絞れ」と言われても、未経験のうちは志向そのものが固まっていないものです。そこで、現在地と興味の方向から最初の1枚を機械的に決められる分岐表を用意しました。迷ったら、当てはまる行の資格から着手してください。

現在地 興味・方向性 最初の1枚 次の1枚
非IT職・IT基礎に不安あり まだ決めていない ITパスポート 基本情報技術者
未経験(IT基礎は学習済み) ネットワーク機器を触りたい CCNA 基本情報技術者
未経験(IT基礎は学習済み) サーバー・クラウドに進みたい LinuCレベル1 AWS SAA
現役1〜2年目 担当領域の基礎固め CCNAまたはLinuCレベル1 応用情報技術者
現役3年目以降 上流工程・設計へ 応用情報技術者 AWS SAA/AZ-104
インフラエンジニア資格を4分野にマッピングした俯瞰図

インフラエンジニア資格10選の一覧比較表|受験料・合格率・難易度順

まず全体を一望できるように、この記事で取り上げる10資格を難易度の低い順に並べた比較表を示します。ベンダー資格の合格率は非公表のため「非公表」と記載し、国家資格はIPA公表の最新の合格率を載せています。

資格 分野 受験料(税込) 合格率の目安 位置づけ
ITパスポート IT基礎 7,500円 48.6%(令和7年度) 入門
基本情報技術者 IT基礎 7,500円 40%前後 登竜門
CCNA ネットワーク 300 USD(約47,400円) 非公表 登竜門
LinuCレベル1 サーバー/OS 33,000円(2試験) 非公表 登竜門
AWS SAA クラウド 150 USD 非公表 中級
AZ-104 クラウド 2万円台前半 非公表 中級
応用情報技術者 IT全般 7,500円 24.5%(令和7年度秋期) 中級
CCNP Enterprise ネットワーク 計109,340円(2試験) 非公表 上級
ネットワークスペシャリスト ネットワーク 7,500円 17.8%(2025年度) 上級
情報処理安全確保支援士 セキュリティ 7,500円(非課税) 22.3%(2025年度秋期) 上級

表の下に行くほど難易度が上がり、その分だけ市場での希少性も高まります。ここからは、ベンダー資格5つ・国家資格5つの順に、それぞれの中身を見ていきます。

【ベンダー資格編】インフラエンジニアが取るべきベンダー資格5選

ベンダー資格で優先すべきは次の5つです。実際の製品・プラットフォームと直結しているため、学んだ知識を翌日の現場でそのまま使えるのが国家資格との違いです。

1. CCNA(シスコ技術者認定)

CCNAはネットワーク機器の世界最大手シスコシステムズが認定するベンダー資格で、ネットワークエンジニアの登竜門と呼ばれます。現行の試験番号は「200-301」で試験時間は120分です。合格ラインは非公表・変動制で、受験後は合否のみが通知されます。

受験料は300USDで、2026年1月時点の日本円換算は税込約47,400円となります。学習時間の目安は未経験者で200〜300時間です。AI・自動化やワイヤレスなど最新トピックも取り込まれており、ネットワーク基礎を体系的に学ぶ第一歩として最適です。2027年に予定される試験改定の内容はCCNA改定2027の変更点で解説しています。

2. CCNP Enterprise

CCNAの上位資格にあたるのがCCNP Enterpriseです。認定取得には「コア試験(350-401 ENCOR)」と「コンセントレーション試験(300番台)」の2試験に合格する必要があります。コア試験62,480円、コンセントレーション試験46,860円(いずれも税込)で、合計109,340円とまとまった費用がかかります。

大規模ネットワーク設計、SD-WAN、自動化など、上流工程レベルの知識が問われます。CCNA取得後の中堅エンジニアが、専門性を高めるために挑戦するのに向いています。

3. LinuCレベル1

LinuC(リナック)は、NPO法人LPI-Japanが運営するLinux技術者認定資格です。レベル1認定には「101試験」と「102試験」の両方への合格が必要で、受験料は1試験あたり16,500円(税込)、合計33,000円となります。

Linuxサーバーの基本操作・ファイル管理・シェルスクリプト・ネットワーク基礎などが出題範囲です。サーバーサイドやクラウドへ進みたい人にとって、CCNAと並ぶ最初の選択肢です。よく似たLPICとの違いはLinuCとLPICの違いで比較しています。

4. AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト(SAA)

クラウドシェア首位のAWSが提供する、中級レベルのクラウド設計者向け認定資格です。試験番号はSAA-C03、試験時間は130分、出題数は65問の選択式で、受験料は150USDとなっています。

学習時間の目安は、IT未経験で150〜300時間、エンジニア経験者なら80〜120時間程度です。EC2・S3・VPC・IAMなど主要サービスを横断的に問う設計試験で、クラウドエンジニアへの転職時に最も評価されやすい資格のひとつです。具体的な学習手順はAWS SAA勉強方法ロードマップを参考にしてください。

5. Microsoft Azure Administrator(AZ-104)

Microsoft Azureの中級レベル認定資格で、Azure環境の実装・管理・監視に関する知識が問われます。試験時間は100分、合格基準は1000点満点中700点です。受験料はUSD建てのため為替で変動しますが、税込で2万円台前半が目安となります。

出題範囲はAzureアイデンティティ管理、ストレージ、コンピュート、仮想ネットワーク、監視・バックアップなど多岐にわたります。政府系や大企業ではAzure採用が広がっており、AWSと併せて取得すればマルチクラウド人材として強みになります。

AWS・Microsoft Azure・Google Cloudのクラウド3社認定資格比較図

【国家資格編】インフラエンジニアが取るべき国家資格5選

国家資格の強みは、特定ベンダーに依存しない普遍的な知識が身につき、長く役立つ武器になることです。IPA(情報処理推進機構)が運営し、受験料はいずれも7,500円(税込・支援士試験は非課税)とリーズナブルな点も魅力です。

6. ITパスポート試験

ITパスポートはITの基礎知識を幅広く問う国家資格で、IT業界に初めて触れる人の入門資格として位置づけられています。CBT方式で受験日を選べ、テクノロジ系・マネジメント系・ストラテジ系の3分野から出題されます。令和7年度の合格率は48.6%と、しっかり準備すれば十分に届く水準です。ただしシステムリプレースに伴い、2026年12月28日以降の試験実施は休止が予定されています(2027年1月以降の実施は2026年秋頃に告知予定)。年内に取るなら早めに試験日を押さえておきましょう。

非IT業種からインフラエンジニアへ転身する人や、IT基礎用語に不安がある人にとって、挫折防止のウォーミングアップとして有効です。

7. 基本情報技術者試験

基本情報技術者試験(FE)は、ITエンジニアの登竜門と呼ばれる国家資格です。2023年4月以降は通年CBT方式となり、科目A(基礎知識)と科目B(アルゴリズム・情報セキュリティ)の2つで構成されています。合格率は40%前後で推移しています。なおITパスポートと同じく、2026年12月28日以降の試験実施は休止予定です。

未経験者の場合の学習時間目安は3〜6か月です。ネットワーク・データベース・セキュリティ・システム開発と幅広い土台を作れるので、応用情報やネットワークスペシャリストへ進むうえでも欠かせない一歩となります。

8. 応用情報技術者試験

応用情報技術者試験(AP)は基本情報の上位に位置づけられる国家資格です。令和7年度秋期の合格率は24.5%でした。従来は春期(4月)・秋期(10月)の年2回実施でしたが、令和8年度(2026年度)からは他の高度試験・支援士試験とあわせてCBT方式へ移行し、前期試験(2026年11月頃)・後期試験(2027年2月頃)の年2回で実施される予定です。

基本情報合格者の場合、合格までの学習時間目安は200時間程度です。プロジェクトマネジメントやシステム監査までカバーするため、上流工程やリーダー職を目指すインフラエンジニアにとって大きな価値があります。

9. ネットワークスペシャリスト試験

ネットワークスペシャリスト試験(NW)は、情報処理技術者試験の中でも最高難度のレベル4に位置づけられる高度区分試験です。2025年度の合格率は約17.8%と難関ですが、ネットワーク技術の専門性を国家資格として証明できる強力な武器となります。

こちらも令和8年度(2026年度)からCBT方式へ移行し、前期試験(2026年11月頃)での実施が予定されています。学習時間の目安は200〜400時間で、CCNA取得後の現役エンジニアが挑戦する流れが王道です。

10. 情報処理安全確保支援士試験

情報処理安全確保支援士(SC)は、サイバーセキュリティ分野で唯一の登録制国家資格です。2025年度秋期試験の合格率は22.3%で、合格後に所定の登録手続きを行うと「登録セキスペ」を名乗ることができます。

ゼロトラストやクラウドセキュリティが必須となった2026年、インフラ設計の初期段階からセキュリティを組み込める人材の市場価値は高まる一方です。ネットワーク系資格と組み合わせて取得すれば、希少性の高いキャリアを築けます。

経験レベル別・資格取得の順番ロードマップ

10資格をすべて一度に目指す必要はありません。経験レベルに応じて優先順位をつけ、段階的に取得していくのが現実的です。代表的なロードマップを下表にまとめました。

経験レベル おすすめ資格 取得の目的
未経験・転職前 ITパスポート、基本情報技術者 IT全体像の把握、面接時の意欲アピール
1〜2年目 CCNA、LinuCレベル1 担当領域(ネットワーク/サーバー)の基礎固め
3〜5年目 応用情報技術者、AWS SAA、AZ-104 上流工程・クラウド設計へのステップアップ
シニア ネットワークスペシャリスト、情報処理安全確保支援士、CCNP Enterprise 専門性の証明、コンサル・リーダー職への移行

未経験者は、まず「CCNAまたはLinuCのいずれか1つ+基本情報」までを目標に学習し、転職を優先するのが最短ルートとされています。資格を増やすより、実務経験を1日でも早く積むほうがキャリアアップが早まるためです。

未経験から上級者までの経験レベル別資格取得ロードマップ

資格取得を効率化する学習のコツ

限られた時間で合格をたぐり寄せる決め手は、教材の量ではなく学習の型です。インフラ系資格に共通する効率化のポイントは次の4つに集約されます。

  1. 過去問・問題集を中心に据える: 特に国家資格は過去問の焼き直しが多く、5回分を解くだけでも合格圏が見えてきます。
  2. ハンズオン環境を早めに用意する: AWSの無料利用枠、VirtualBox上のLinux環境、Cisco Packet Tracerなど、手を動かす環境を最初から整えておきましょう。
  3. スキマ時間を最大限活用する: 通勤や休憩時間にスマホで問題演習を回せると、学習総時間が一気に伸びます。
  4. 1資格ずつ集中して取り組む: 同時並行で複数資格を狙うと、どれも中途半端になりがちです。まずは1つに絞り切るのが鉄則です。

スキマ時間の演習口として、SkillStackのような資格学習アプリを使うのも現実的な選択肢の1つです。通勤の20分で数問ずつでも、積み重なれば月単位で大きな演習量になります。

よくある質問

インフラエンジニアに資格はいらないって本当ですか?

働くうえで必須ではなく、無資格で活躍する現役エンジニアが多いのは事実です。ただし未経験からの転職や、上流工程への異動・給与交渉の場面では、実務経験を補う客観的な証明として機能します。「いらない」かどうかは現在地次第で、経験を提示できない段階ほど取得の効果は大きくなります。

未経験の場合、どの資格から取ればいいですか?

IT基礎に不安があればITパスポート→基本情報技術者、基礎があるならCCNA(ネットワーク志向)かLinuCレベル1(サーバー・クラウド志向)が最初の1枚です。「CCNAまたはLinuC+基本情報」まで揃えたら、資格を増やすより転職して実務経験を積むほうがキャリアは早く進みます。

CCNAとLinuCはどっちを先に取るべきですか?

進みたい分野で決めます。ネットワーク機器の設計・運用に進むならCCNA、サーバー構築やクラウドに進むならLinuCレベル1が先です。どちらも登竜門としての位置づけは同格で、順番に優劣はありません。クラウド志向でCCNAとAWS資格のどちらを先にするか迷う場合は、CCNAとAWS資格どっちが先かの選び方で判断基準を解説しています。

資格はいくつ取れば転職に有利になりますか?

数より組み合わせで考えます。未経験の転職なら「基本情報+CCNAまたはLinuC」の2枚で十分に戦えます。現役エンジニアなら「応用情報+SAAやAZ-104」のように、国家資格×ベンダー資格を組み合わせると評価されやすく、資格手当の対象資格を選べば収入にも直結します。

まとめ

インフラエンジニアの資格は、10個すべてを追う必要はありません。自分のキャリアステージと分野に合う1枚を選び、合格したら次の1枚へ——この繰り返しが結果的に最短ルートになります。

未経験者なら「ITパスポート/基本情報+CCNAまたはLinuC」、現役エンジニアなら「応用情報+AWS SAAまたはAZ-104」、シニア層は「ネットワークスペシャリストや情報処理安全確保支援士」と、段階を踏んで積み上げていきましょう。学習中は、SkillStackの分野別正答率のようにどの分野で失点しているかを数字で見える化してくれる仕組みを持っておくと、範囲の広いインフラ領域でも弱点補強の順番に迷いません。資格はあくまで通過点であり、合格までの過程で得られる知識こそがインフラエンジニアとしての本当の財産になります。

参考サイト

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