「AZ-800は受かった。AZ-801はまだ」——その状態の人にとって、2026年9月30日は締切です。この日にAZ-800とAZ-801の両方が廃止され、片方だけの合格は認定に届かないまま止まります。
今回は試験番号が1対1で入れ替わる形ではありません。2つの試験が、AZ-802という1本に畳まれます。受験回数は2回から1回へ、出題の大分類は10枠から7枠へ。そして日本語での受験機会は、9月30日でいったん途切れます。
廃止の正確な範囲、AZ-802で出題の枠組みがどう組み替わったか、「いま2試験を取り切る」「AZ-802に切り替える」「更新を急ぐ」の選び分け——順に整理します。事実はMicrosoft公式の記載、線引きの目安はSkillStack編集部の見解として分けて示します。
AZ-800とAZ-801の廃止は2026年9月30日|認定ごと止まる
止まるのは試験番号2つではありません。この認定の新規取得と更新も、同じ日に終わります。Microsoft Learnの試験詳細ページには、AZ-800・AZ-801の両方に同じ警告が出ています。「これらの試験は2026年9月30日 午後5時(米国中部標準時)に廃止されます」。
公式の廃止一覧(Exam and assessment lab retirement)では、この2試験が「Microsoft Certified: Windows Server Hybrid Administrator Associate」という認定名で並び、廃止日はどちらも2026年9月30日と記載されています。同じページには、廃止日以降は「これらの試験を受験することも、関連する認定を取得することもできない」と明記されています。
| 廃止されるもの | 内容 | 廃止日時 |
|---|---|---|
| 試験 AZ-800 | Administering Windows Server Hybrid Core Infrastructure | 2026年9月30日 17:00(米国中部標準時) |
| 試験 AZ-801 | Configuring Windows Server Hybrid Advanced Services | 2026年9月30日 17:00(米国中部標準時) |
| 認定 | Microsoft Certified: Windows Server Hybrid Administrator Associate | 2026年9月30日 |
| 更新アセスメント | 上記認定の保有者が受ける無料の更新試験 | 2026年9月30日 |
ここで一つ、公式ページの表示に注意点があります。AZ-800・AZ-801の詳細ページを下までスクロールすると、「Schedule exam」欄の Retirement date が空欄のままです。ページ冒頭の警告バナーと公式の廃止一覧は9月30日で一致しているので、判断はそちらに合わせてください。空欄のほうを信じると、残り3週間あまりを使い損ねます。
厄介なのは、この変更が受験予定者と認定保有者の両方に効くことです。しかも取るべき行動が正反対になります。範囲が組み替わる局面では、参考書を買い替える前に「新試験の大分類と配点がどう変わったか」を数字で押さえたほうが早い。まずは後継試験の中身から見ます。
後継はAZ-802の1本|2試験・10分野が1試験・7分野へ
移行先はAZ-802「Administering Windows Server」で、対応する認定は Microsoft Certified: Windows Server Administrator Associate です。認定名から「Hybrid」が外れました。
これは推測ではありません。Microsoft Learnの新しい認定ページには、「関連するAZ-800とAZ-801は2026年9月30日に廃止されます。移行期間中はこの認定ページに表示され続けることがありますが、廃止後は削除され、この認定を取得する経路としてAZ-802が残ります」と書かれています。
提供時期については、Microsoftの試験配信を担うPearson VUEのMicrosoft試験更新一覧に記載があります。ベータとトレーニングが2026年6月、試験とトレーニングが2026年8月に開始予定、という書き方です。実際の状況としては、2026年9月6日時点でMicrosoft Learnの認定ページにAZ-802をPearson VUEで予約するリンクが用意されており、ベータ版であることを示す表記は付いていません。
| 項目 | AZ-800+AZ-801(廃止) | AZ-802(後継) |
|---|---|---|
| 認定名 | Windows Server Hybrid Administrator Associate | Windows Server Administrator Associate |
| 必要な受験回数 | 2回(両方に合格して認定) | 1回 |
| 出題分野の数 | 10分野(5+5) | 7分野 |
| 試験時間 | 各試験ごとに設定 | 120分 |
| 合格点 | 700点 | 700点 |
| 出題言語 | AZ-800は7言語/AZ-801は10言語(いずれも日本語あり) | 英語のみ |
| 受験可能期間 | 2026年9月30日まで | 提供中(廃止日は未発表) |
日本の受験者に効くのは、下から2番目の行です。AZ-800とAZ-801は日本語で受けられますが、AZ-802は2026年9月6日時点で英語のみ。Microsoftは日本語版の提供時期を公表していません。つまり9月30日を過ぎると、現時点で公式に確認できる日本語での取得経路はなくなります。将来日本語版が追加される可能性は否定できませんが、時期の見通しは立たない、という状態です。
消える範囲・残る範囲|公式の出題分野を突き合わせて分かること
大分類は10枠から7枠へ再編されました。どの枠が独立分野として残らなかったかは、公式の学習ガイドを並べれば分かります。
AZ-800は5分野。Active Directory ドメインサービス(AD DS)が30〜35%、ハイブリッド環境の運用が10〜15%、仮想マシンとコンテナが15〜20%、オンプレミス/ハイブリッドのネットワークが15〜20%、ストレージとファイルサービスが15〜20%。AZ-801も5分野で、セキュリティが25〜30%、高可用性が10〜15%、災害復旧が10〜15%、サーバーとワークロードの移行が20〜25%、監視とトラブルシューティングが20〜25%です。
対してAZ-802は7分野。AD DSが20〜25%、ハイブリッド環境の運用が10〜15%、仮想マシンが10〜15%、ネットワークが10〜15%、ストレージとファイルサービスが15〜20%、Windows Serverインフラのセキュリティが10〜15%、監視とトラブルシューティングが15〜20%です。
並べると、独立した分野として姿を消したものが4つあります。AZ-800にあった「コンテナ」、AZ-801にあった「高可用性」「災害復旧」「サーバーとワークロードの移行」です。AZ-802の分野名は「仮想マシンの管理」であり、コンテナの語が消えています。移行に至っては、AZ-801で20〜25%を占めていた柱がまるごと独立分野から外れました。
ただし「一切問われない」と読むのは早い。AZ-802の学習ガイドを細目まで追うと、仮想マシンの分野に「Hyper-V VMの高可用性の実装」が、ストレージの分野に「ストレージレプリカの構成と管理」「ファイル共有からAzure Filesへの移行」「DFSからAzure File Syncへの移行」が残っています。柱としては消えたが、部品としては生き残った、というのが正確なところです。
もう一つ、配点の変化も見ておく価値があります。AD DSはAZ-800で30〜35%を占める最大の柱でしたが、AZ-802では20〜25%に下がりました。代わりに1試験の中へセキュリティと監視・トラブルシューティングが入り、7分野がおおむね10〜25%のレンジに均されています。特定分野を捨てて逃げ切る戦い方は、AZ-802では通りにくくなったということです。
あなたはどう動くべきか|状況別5タイプの判断フロー
結論は、あなたが今どの位置にいるかで変わります。下の表で自分の行を探してください。
| あなたの状況 | 9月30日までにできること | 推奨アクション |
|---|---|---|
| AZ-800・AZ-801の両方に合格済み(認定が有効) | 更新アセスメントの受験 | Learnプロフィールで「Renew」が出ていないか今すぐ確認。出ていれば9月中に消化する |
| 片方だけ合格済み | もう片方の受験・合格 | 最優先。残り1本を9月中旬までに予約する。落とすと合格済みの1本は認定に結びつかない |
| 学習中で、9月中に2試験を取り切れる | AZ-800とAZ-801の受験 | 日本語で受けられる、現時点で唯一の経路。2枠を先に押さえ、既存教材のまま走り切る |
| 学習中だが、9月中の2試験合格は現実的でない | AZ-800/AZ-801経路での認定取得は困難 | AZ-802へ切り替え、そのまま受験準備に入る。AD DS・ネットワーク・ストレージの学習は活きる |
| これからWindows Serverを学び始める | — | 最初からAZ-802の範囲で学ぶ。廃止対象の教材に時間を使わない |
いちばん重いのは2行目です。片方だけの合格では、この認定は取得できません。9月30日を越えれば、もう一方を受ける機会そのものが消えます。しかもMicrosoftは、片方だけ合格している受験者への救済措置や免除を公式に示していません。AZ-802は「AZ-800とAZ-801を置き換える1本の試験」であって、既存の合格を引き継ぐ仕組みではない、という前提で動くのが安全です。
3行目と4行目の境目も迷いどころです。ここからはSkillStack編集部の目安になりますが、材料は2つあります。ひとつは実務経験。AD DSのサイトとレプリケーション、Hyper-Vのレプリカとチェックポイント、DHCPとDNSの冗長化を業務で触っているなら、残り3週間強で2本を仕上げる目はあります。もうひとつは英語です。AZ-802は現時点で英語のみ。英語のIT試験を受けた経験がないなら、日本語で受けられるうちに2試験を取り切る側に倒したほうが、結果的に近道になります。
締切の解釈にも注意してください。公式表記は「9月30日 17:00(米国中部標準時)」で、日本時間ではおおむね10月1日の朝に相当します。とはいえ試験会場の空き状況とオンライン受験の当日トラブルを考えると、9月最終週に賭けるのは危険です。実質的な期限は9月中旬だと考えて予約してください。
認定保有者が見落とす更新の窓|「期限が来たら更新」では守れない
すでに認定を持っている人が最も損をしやすいのが、更新のタイミングです。廃止のニュースを「これから受ける人の話」と受け流すと、手元の認定が静かに失効します。
前提として、Microsoftのアソシエイト・エキスパート・スペシャリティ認定は毎年期限が切れ、Microsoft Learn上の無料オンラインアセスメントに合格することで更新できます。公式の廃止ポリシーはこう書いています。「すでに認定を取得している場合、それはMicrosoft Learnのプロフィールのトランスクリプトに残ります。廃止日より前に更新の資格がある場合は、更新しておくことを推奨します。認定が廃止された後は更新する手段がありません」。
ここで効いてくるのが、更新アセスメントを受けられる期間の仕組みです。Microsoftは更新の受験可能期間を「有効期限前の6か月」と定めています。早めに済ませておく、が原理的にできない期間があるということです。
結果として、保有者は有効期限によって3つに分かれます。9月30日までに更新期間へ入っている人は、9月中に更新すれば認定を1年延ばせます。9月30日時点でまだ更新期間に入っていない人は、更新の順番が回ってくる前に窓が閉じるため、更新の機会がありません。すでに期限切れの人も同様です。なお更新に合格したときの延長は「更新した日から1年」ではなく「現在の有効期限から1年」で、公式ページには "your certification will be extended one year from the expiration date" と明記されています。
いずれにせよ、更新できるのは1回きりです。その先はない。取得記録が消えるわけではないものの、期限が切れた後は有効な資格としては扱われなくなります。ここが、廃止をめぐる情報で最も誤って伝わりやすい部分です。
今回の再編は、Windows Serverだけの話ではありません。公式の廃止一覧を見ると、2026年に入ってからDP-100・AI-900・AI-102・AZ-204・AZ-500・PL-200などが順に廃止日を迎えています。全体像はMicrosoft資格2026年の廃止と後継の総まとめで確認できます。試験が1対1で置き換わった例としては、AZ-500廃止と後継SC-500への移行が今回との比較材料になります。
よくある質問
AZ-800とAZ-801は9月30日を過ぎても受験できますか?
できません。公式ポリシーは、廃止日以降はこれらの試験を受験することも、関連する認定を取得することもできないと明記しています。廃止日時までに両方合格すれば認定は成立するため、受験を選ぶなら2枠の予約を先に確保してください。
AZ-800だけ合格しています。AZ-802で免除はありますか?
Microsoftは、片方だけ合格している受験者に対する免除や割引を公表していません。AZ-802は1試験で完結する構成のため、通常どおり受験して合格する必要があると考えて準備するのが安全です。学習範囲は大きく重なるので、ゼロからのやり直しにはなりません。
すでに持っている認定は廃止後どう扱われますか?
取得記録はMicrosoft Learnのトランスクリプトに残ります。ただし有効期限が切れた後は更新できないため、有効な資格としては扱われなくなります。更新の受験可能期間は有効期限前の6か月なので、9月30日までにその期間へ入っている人は、期限内にアセスメントを済ませてください。
AZ-802はいつ日本語で受験できるようになりますか?
Microsoftは日本語版の提供時期を公表していません。時期が読めない以上、英語での受験を前提に準備しておくのが安全です。学習ガイドは公式サイトで公開されているので、範囲の把握だけなら先に進められます。
AZ-802ではコンテナや災害復旧は出題されませんか?
独立した出題分野としては残っていません。ただし学習ガイドの細目には、Hyper-V VMの高可用性やストレージレプリカ、Azure File Syncへの移行が含まれています。分野名が消えたことと、関連知識が一切不要になることは別の話です。
まとめ
この廃止は、片方だけ合格している人にとって影響が大きい変更です。9月30日を越えると、もう1本を受ける機会そのものが消えます。まずは自分の状況を上の表で確定させてください。両方合格済みならLearnプロフィールで更新ボタンの有無を確認する。片方だけなら、残り1本を9月中旬までに予約する。まだ手前にいるなら、日本語で2試験を取り切るか、英語のAZ-802へ切り替えるかを今週中に決める。勤務先の要件や英語の得手不得手はあるにせよ、取るべき行動はこの3つに整理できます。
AZ-802に移る場合、Azure側の比重は下がりません。Azure Arc、Azure Monitor、Azure Update Manager、Azure Files/File Sync、AzureのVM管理が7分野に散らばって出てきます。この土台が曖昧なままだと、英語の設問で読み違えます。SkillStackのAZ-900は全問無料なので、Azureの基本用語だけは通勤の数分で1問ずつ回して固めておけます。
参考サイト
- Microsoft Learn|試験 AZ-800: Administering Windows Server Hybrid Core Infrastructure(取得日: 2026年9月6日)
- Microsoft Learn|試験 AZ-801: Configuring Windows Server Hybrid Advanced Services(取得日: 2026年9月6日)
- Microsoft Learn|Exam and assessment lab retirement(取得日: 2026年9月6日)
- Microsoft Learn|Microsoft Certified: Windows Server Administrator Associate(取得日: 2026年9月6日)
- Microsoft Learn|Microsoft Certified: Windows Server Hybrid Administrator Associate(取得日: 2026年9月6日)
- Microsoft Learn|Study guide for Exam AZ-802: Administering Windows Server(取得日: 2026年9月6日)
- Microsoft Learn|Microsoft Certification Renewal(取得日: 2026年9月6日)
- Pearson VUE|Microsoft exam and certification updates(取得日: 2026年9月6日)
