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ITパスポートの勉強時間|IPA合格者調査で最多は50〜100時間

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ITパスポートの勉強時間|IPA合格者調査で最多は50〜100時間

「ITパスポートの勉強時間は何時間が正解なのか」。ネットで調べると「150時間」「180時間」といった数字も目に入り、始める前から身構えてしまう人は少なくありません。その問いに、試験を実施するIPA(情報処理推進機構)自身がデータで答えました。2026年10月26日、ITパスポート試験の合格者を対象にしたアンケート結果を公表し、総学習時間は「50時間〜100時間未満」が最多、100時間未満の回答が全体の70.9%を占めたのです。

ただし、この数字は誰にでも当てはまる平均値ではありません。IPAのクロス集計を読むと、受験前にデジタル技術へどれだけなじみがあったかで、100時間以上かかった人の割合は46.0%と12.4%、4倍近くも開いていました。

読み終えるころには、公表された数字のどこを信じ、どこを割り引けばいいかが分かります。自分のなじみ度に合った時間の目安と、12月27日の最終開催日までに何時間を確保できるかの逆算まで、その場で手を動かせる形でそろいます。

IPAが公表した合格者アンケート——最多は総学習時間50〜100時間

今回公表されたのは、2025年10月から2026年7月にITパスポート試験を受けて合格した人へのアンケートです。実施は2026年9月4日〜11日、回答件数は3,297件。学習期間・学習時間・教材・受験のきっかけ・合格後の変化を尋ねています。

項目IPAの公表内容
公表日2026年10月26日
対象2025年10月〜2026年7月に受験し合格した人のうち、アンケート送付に同意している人
回答件数3,297件(社会人81.3%、大学生等8.1%、小中高生4.3%、無職・その他6.3%)
年齢層50代28.4%、40代23.5%、20代17.5%、30代15.7%、60代以上8.6%、10代以下6.3%
受験回数1回目で合格79.6%、2回目13.0%、3回目以上7.3%
総学習時間の最多50時間〜100時間未満(1,023件・31.0%)
学習期間の最多1カ月〜2カ月未満(843件)。3カ月未満が66.6%
ITパスポート合格者の総学習時間の分布を示した横棒グラフ

総学習時間の分布を区分ごとに並べると、山の形がはっきり見えます。25時間未満が14.8%、25〜50時間未満が25.1%、50〜100時間未満が31.0%。100時間以上だったのは29.1%で、150時間以上は13.5%にとどまりました(割合は件数から編集部算出)。

この数字を読むときの3つの注意点

IPA自身が、結果の読み方に条件を付けています。数字をそのまま自分の計画に当てはめる前に、次の3点は押さえておいてください。

  • 合格者だけの回答:不合格だった人の学習時間は含まれていません。また、アンケート送付に同意した人が対象のため、合格者全体を代表するものではないとIPAは明記しています
  • 自己申告:学習時間は本人の記憶による回答です
  • 件数であって人数ではない:同一人物の複数回答を技術的に制限していないため、集計は回答件数ベースです

回答者の過半数(51.9%)が40代・50代という点も見逃せません。社会人の、それも中堅〜ベテラン層の姿が色濃く出たデータです。では、仕事を抱えながら合格した人たちは、1日にどれくらい机に向かっていたのでしょうか。総時間が分かっても、それを毎日の予定に落とし込めなければ計画は動き出しません。

1日の勉強時間は平日30分〜1時間、休日1〜2時間が最多

合格者の平日の勉強時間は「30分〜1時間未満」が最多の36.2%でした。休日は「1時間〜2時間未満」が最多の28.4%です(割合は件数から編集部算出)。

1日平均の学習時間平日(件)休日(件)
勉強していない127362
数分〜30分未満802400
30分〜1時間未満1,193696
1時間〜2時間未満852935
2時間〜3時間未満192494
3時間以上131410

平日に「数分〜1時間未満」勉強した回答は、合わせて60.5%でした。休日にまったく勉強していない回答も11.0%あります。平日は短い時間を積み上げ、休日に少し長めに取る。今回の回答から見える、典型的な学び方です。

社会人と学生では「短期集中」の度合いが違う

IPAは社会人(2,679件)と学生(大学生・大学院生・専門学校生・短大生・高専生の267件)を分けた集計も出しています。学習開始から2カ月未満で受験した回答は社会人42.4%、学生56.2%。平日に1時間以上勉強した回答は社会人30.9%、学生53.2%でした。

社会人は、2カ月未満で受験した割合も、平日に1時間以上勉強した割合も、どちらも学生より低い結果でした。働きながらの受験では、学生のような短期集中型は少数派ということです。受験のきっかけの最多も、社会人は「学校・会社から勧められた、または必須だった」、学生は「就職・転職活動、進学・進級で役立つと思ったため」と分かれました。

なじみ度で必要時間は変わる——自分の行を探す早見表

「50〜100時間」をそのまま自分の目安にしてよいか。その判断材料になるのが、受験前のデジタル技術へのなじみ度です。IPAは、なじみ度が高い区分ほど総学習時間が短い回答が多いと分析しています。公表されたクロス集計から、区分ごとの割合を合算したのが次の表です。

受験前のなじみ度50時間未満100時間未満100時間以上
ほとんどなじみがなかった27.9%54.1%46.0%
日常的なPC・スマホ、ネット利用が中心30.8%64.7%35.3%
研修や独学などで基礎知識を少し学んだ37.1%70.4%29.5%
仕事や学習でデジタルツール・業務システムを継続利用45.0%75.3%24.7%
仕事や学習でシステム開発を継続的に学習・担当67.7%87.5%12.4%

※IPA公表のクロス集計(行ごとの構成比)を編集部で合算。四捨五入のため合計が100%にならない行があります。

デジタル技術へのなじみ度別に100時間以上かかった合格者の割合を比べた棒グラフ

「ほとんどなじみがなかった」人では、100時間以上かかった回答が46.0%。ほぼ2人に1人です。一方、システム開発に携わってきた人では12.4%で、67.7%が50時間未満で合格していました。

回答の最大勢力は「日常的なPC・スマホ、ネット利用が中心」の1,188件です。普段スマホは使うけれどITの勉強はしたことがない、という人はこの行を見てください。100時間未満で受かった人が64.7%、100時間以上かかった人も35.3%います。3人に1人以上が100時間を超えている以上、この層は「50時間で足りる」と決め打ちせず、100時間前後まで伸びる前提で余裕を持たせておくのが編集部のおすすめです。

12月27日まで約9週——アンケートの数字で今から逆算する

この調査がいま重いのは、ITパスポートのCBT試験に期限が迫っているからです。IPAは、ITパスポート・情報セキュリティマネジメント・基本情報技術者の3試験について、2026年12月28日以降の試験実施を休止するとしています。最終開催日は12月27日で、会場によってはそれより前に終わります。2027年1月以降の実施は「2026年秋頃」に知らせるとしていますが、10月26日時点で案内は出ていません。申込ルールの詳細はITパスポート・基本情報のCBT休止と最終開催日で整理しています。

影響を受けるのは、これから年内に受けようとしている人です。すでに合格している人の資格には影響はありません。

10月26日から12月27日までは62日、約9週です。今回の回答で多かった学習ペースを当てはめると、次のようになります。会場の都合で試験日が12月中旬になる場合に備え、7週で受ける列も並べました。

学習ペース(平日5日+休日2日)1週間7週で9週で
平日30分・休日1時間4.5時間約32時間約41時間
平日45分・休日1.5時間(合格者の最多帯の中央)6.75時間約47時間約61時間
平日1時間・休日2時間9時間約63時間約81時間
平日1.5時間・休日3時間13.5時間約95時間約122時間

表の2行目は、平日・休日それぞれの最多回答の帯の真ん中を取ったものです。このペースで9週続けると約61時間。合格者で最も多かった「50〜100時間」の帯に入ります。

ただし、なじみ度の表で「ほとんどなじみがなかった」「日常利用が中心」に当てはまる人は、100時間以上かかった回答が35〜46%あります。9週で80時間を確保するなら3行目のペース(週9時間)、100時間なら週約11時間が必要です。今日の時点でこの時間を確保できるか。これが年内受験に踏み切るかどうかの、ひとつの判断材料です。

週ごとに何をやるかまで落とし込みたい人は、12月27日から逆算したITパスポートの週別ロードマップも参考にしてください。

合格者が使った教材——参考書が48.6%、スマホアプリが2番手

「最も使った教材」は市販の参考書・問題集が1,601件(48.6%)で、ほぼ半数でした。2番手はスマートフォンアプリの543件(16.5%)、僅差でインターネット上の無料コンテンツの537件(16.3%)が続きます(割合は編集部算出、以下同じ)。

教材・学習コンテンツ(主な上位6項目)使った(複数回答)最も使った(単一回答)
市販の参考書・問題集2,671件(81.0%)1,601件(48.6%)
スマートフォンアプリ1,291件(39.2%)543件(16.5%)
インターネット上の無料コンテンツ1,127件(34.2%)537件(16.3%)
YouTubeなどの動画サイト790件(24.0%)164件(5.0%)
IPAウェブサイトの公開問題・シラバス643件(19.5%)154件(4.7%)
通信講座・オンライン講座326件(9.9%)176件(5.3%)

参考書を使った回答は81.0%、スマホアプリを使った回答は39.2%でした。複数回答の集計なので同じ人が両方使ったかまでは分かりませんが、参考書で全体像をつかみ、アプリで問題演習を重ねる組み合わせは、この数字に沿った選び方だと編集部は考えます。社会人に限ると「最も使った教材」の2番手はスマホアプリで、学生では無料のネットコンテンツでした。

一方で、資格スクールなど通学・対面の講座を「最も使った」のは26件(0.8%)だけでした。合格者の大半は、独学の教材の組み合わせで合格まで届いています。

よくある質問

ITパスポートは何時間勉強すれば受かりますか?

IPAの合格者アンケートでは、総学習時間「50時間〜100時間未満」が31.0%で最多、100時間未満が70.9%でした。ただし合格者だけの自己申告で、IPAも合格に必要な時間を保証するものではないとしています。デジタルにほとんどなじみがなかった人では、100時間以上かかった回答が46.0%ありました。

ITパスポートは1カ月で合格できますか?

学習開始から受験まで「1カ月未満」だった合格者の回答は613件で、全体の18.6%でした(編集部算出)。短期合格の例は珍しくありませんが、1カ月で50時間を確保するには30日間毎日1時間40分ほどが必要です。なじみ度の早見表と照らして、自分に足りる時間かを先に確かめてください。

ITパスポートは一発で合格できる人が多いですか?

回答者の79.6%が1回目の受験で合格していました。ただし、アンケートの対象は最終的に合格した人だけです。不合格のまま受験をやめた人は含まれないため、この数字を一発合格率と読むことはできません。

ITパスポートの試験は2027年以降も受けられますか?

IPAは2026年12月28日以降の試験実施を休止するとしており、2027年1月以降の実施については「2026年秋頃」にウェブページで知らせるとしています。10月26日時点では、再開時期の案内は出ていません。

まとめ

今回のIPAの調査で、ITパスポート合格者の総学習時間は「50〜100時間」が最多で、回答の70.9%が100時間未満だったことが分かりました。一方で、ITになじみの薄い人ほど時間がかかるという差も、はっきり数字に出ています。まずは早見表で自分の行を確かめ、12月27日までの約9週で確保できる時間を、平日と休日に分けて書き出してみてください。平日は1時間未満という回答が6割を占めたように、短い時間でも毎日続けられるかが鍵です。SkillStackなら、間違えた問題を間隔をあけて出し直してくれるので、通勤の10分を復習に充てるだけでも積み上げを途切れさせずに済みます。

参考サイト

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