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情報処理技術者試験が2027年度に大刷新|全変更点まとめ

(更新: 2026年7月7日10分で読めます
情報処理技術者試験が2027年度に大刷新|全変更点まとめ

「応用情報がなくなるらしい」「高度試験は廃止?」——2026年3月31日に経済産業省とIPA(情報処理推進機構)が情報処理技術者試験の見直し案を公表して以来、受験者の間でこうした声が飛び交っています。正確に言えば、廃止ではなく再編です。応用情報技術者試験と高度試験は3つの試験区分へ集約され、新試験「データマネジメント試験(仮称)」も創設されます。CBT方式へは2026年度から段階的に移行が始まり(応用情報・高度試験・支援士試験が先行)、2027年度に全試験区分が新体系へ切り替わる流れです。

移行はすでに動き出しています。2026年6月22日には、新試験制度のサンプル問題の公表が始まりました。受験者が向き合うべき問いは2つ——「いつまでに現行試験を受けるか」「自分が狙う資格はどう変わるのか」です。

読み終える頃には、IPA・経済産業省の公表資料に基づく2027年度刷新の全変更点と移行スケジュールを押さえたうえで、「現行で取り切るか、新制度を待つか」を自分の状況に当てはめて判断できるようになります。判断の目安になるタイプ別の分岐表も後半に用意しています。

2027年度に何が変わる?刷新の全体像

変わるのは大きく3点です。1つ目は応用情報技術者試験と高度試験を「プロフェッショナルデジタルスキル試験(仮称)」へ大括り化して再編すること、2つ目は新試験「データマネジメント試験(仮称)」を新設すること、3つ目は全試験区分をCBT(Computer Based Testing)方式へ統一することです。生成AIの普及やDXの進展といった社会の変化に、試験で評価するスキルを合わせることがねらいとされています。

現行の情報処理技術者試験区分が2027年度の新体系へ再編される対応関係図

新体系は8区分での構成が想定されています。継続するのは「ITパスポート試験」「情報セキュリティマネジメント試験」「基本情報技術者試験」「情報処理安全確保支援士試験」の4つで、新たに「データマネジメント試験」と「プロフェッショナルデジタルスキル試験」の3領域が加わる形です。後述しますが、ITパスポートや基本情報も出題範囲の整理が予定されており、「名前は残るが中身は更新される」区分も少なくありません。

応用情報・高度試験は3領域へ集約

最も影響が大きいのが、応用情報技術者試験と高度試験の再編です。これらは「プロフェッショナルデジタルスキル試験(仮称)」として、「マネジメント」「データ・AI」「システム」の3領域・3試験に集約される案が示されています。マネジメント領域はデジタル戦略・サービスマネジメント・プロジェクト管理などを、データ・AI領域はデータマネジメントやデータ・AI活用、データエンジニアリングなどを中心に扱う方向です。現行の高度試験9区分が各領域にどう対応するかといった細部は、今後公表されるシラバスで確定します。

出題形式も変わります。2027年度以降の新試験制度では、現行の高度試験で課されてきた記述式・論述式は廃止され、全区分がCBT方式の選択式中心になる案です(2026年度のCBT移行では出題形式・試験時間に変更はありません)。「午後の論述が大きな壁だった」という方には追い風ですが、裏を返せば、これまでの論述対策の蓄積をどう活かすか、移行期に何をどの深さまで勉強すべきか、という新しい迷いが生まれます。実際、この「学習計画が立てられず手が止まる」状態こそ、制度改定期に最も多いつまずきです。

新設「データマネジメント試験」とは

新設される「データマネジメント試験(仮称)」は、主にビジネス部門を想定し、AI活用に求められるデータの整備・管理スキルを評価する試験です。位置づけとしてはITパスポート試験の次のステップにあたり、エンジニア以外の職種が段階的にスキルアップする道筋として設計されています。公表案では、CBT方式で科目A(48問)・科目B(12問)の2部構成、試験時間は合計120分という枠組みが示されています(詳細は今後のシラバスで確定)。

この試験は、新区分の中で最も早く輪郭が見え始めています。2026年6月22日、IPAは新試験制度のサンプル問題の公表を開始し、第1弾としてデータマネジメント試験の科目A・科目Bのサンプル問題を掲載しました。ほかの区分は準備中で、2026年度夏頃を目途に一通り出そろう予定です。

これまで「ITパスポートの次に何を受ければよいか分からない」という非エンジニア層の受け皿は手薄でした。データマネジメント試験はその空白を埋めるとともに、データドリブンな業務が当たり前になりつつある現場のニーズに応える区分といえます。

ITパスポート・基本情報技術者・支援士への影響

「自分が狙っている試験は残るのか」という不安に対しては、主要区分は継続する見通しです。ただし、名称が残る区分でも出題範囲の整理が進みます。

試験区分 2027年度以降の主な扱い
ITパスポート試験 継続。出題範囲を「ビジネス」「テクノロジ」「セキュリティ・倫理」へ整理し、DXで求められるマインド・スタンスやデータ・AI関連を強化
情報セキュリティマネジメント試験 継続。2027年度春頃から新体系で実施予定
基本情報技術者試験 継続。核となる知識・技能は維持しつつ、科目Aの体系を3分野の枠組みへ整理。科目A免除制度も継続予定
情報処理安全確保支援士試験 再編統合の対象外。ただし試験時間や科目Bの出題形式など内容面の変更が予定

基本情報技術者試験を狙う方は、出題範囲の核は維持される見込みのため、現行教材での学習が大きく無駄になる心配は小さいといえます。一方でITパスポートはDX・データ領域の比重が増す方向のため、最新のシラバス公表後に出題傾向を確認しておくと安心です。

実施スケジュールと現行試験の扱い

移行の節目は2026年度です。現行試験は2026年度をもって順次区切りを迎え、2027年度から新体系へ移行する流れが示されています。

2026年度から2027年度にかけての情報処理技術者試験の移行スケジュール年表
  • 2026年度:現行試験を継続実施。応用情報技術者試験・高度試験はCBT方式へ移行。新制度のシラバス案・サンプル問題は準備が整ったものから順次公表され(データマネジメント試験のサンプル問題は2026年6月22日に公表済み)、2026年度夏頃を目途に一通り出そろう予定。
  • 2027年度 春頃:ITパスポート試験・情報セキュリティマネジメント試験・基本情報技術者試験を新体系で実施予定。
  • 2027年度 夏〜秋頃:データマネジメント試験とプロフェッショナルデジタルスキル試験(3領域)を開始予定。

応用情報や高度試験を現行の形式で受けたい場合、2026年度が実質的な最終機会です。出題形式の変更や論述廃止を踏まえると、「現行形式で取り切るのか、新形式に合わせて準備し直すのか」を早めに方針決めしておくのが得策です。なお、ここで挙げた時期はいずれも公表時点の「予定・案」であり、最終確定は今後のIPA発表を確認してください。

受験者が今からできる準備

結論はシンプルで、「シラバス確定待ち」を理由に学習を止めないことです。制度改定期は「待ち」になりがちですが、刷新後も評価される土台のスキルは変わりません。むしろ早めに動くことで、現行試験での取得と新試験への移行の両にらみが可能になります。

具体的にやることは3つです。第一に、自分の目標レベル(基礎固めならITパスポート・基本情報、専門性ならプロフェッショナルデジタルスキル試験の3領域)を見定めること。第二に、順次公表されるシラバス案・サンプル問題(データマネジメント試験分は公表済み)を確認し、出題範囲の差分を把握すること。第三に、共通して問われる基礎分野(テクノロジ・マネジメント・セキュリティ)を今のうちに固めることです。データ・AI領域の比重が高まる流れを踏まえ、データマネジメントの基礎用語に触れておく価値もあります。

現行で取り切るか、新制度を待つか|タイプ別判断表

迷ったら、自分がどのタイプに当てはまるかで方針を決めてしまうのが早道です。ここまでの内容をもとに、判断の目安を表に整理しました。

あなたの状況 推奨の動き方
これからITパスポート・基本情報を狙う 待つ理由なし。出題範囲の核は新制度でも維持される見込みのため、今すぐ学習を始めて取れるタイミングで取る
応用情報を現行形式で取りたい(記述対策を進めてきた) 2026年度が実質的な最終機会。試験日から逆算して申込と学習計画を確定させる
高度試験の論述が壁で受験を見送ってきた 2027年度以降のCBT選択式化は追い風。今は共通基礎を固め、シラバス公表後に領域(マネジメント/データ・AI/システム)を選ぶ
非エンジニアでITパスポートの次を探している データマネジメント試験(2027年度夏〜秋開始予定)が受け皿。公表済みのサンプル問題で出題イメージを先に掴む

よくある質問

応用情報技術者試験は廃止されるのですか?

名称としての応用情報技術者試験は、高度試験とともに「プロフェッショナルデジタルスキル試験(仮称)」へ再編・統合される案が示されています。完全な廃止というより、3領域の試験へ役割を引き継ぐ形と理解するのが正確です。現行形式での受験を希望する場合は、2026年度が節目となります。

2026年度に現行試験を受けても無駄になりませんか?

無駄にはなりにくいと考えられます。基本情報技術者試験は核となる出題内容が維持される見込みで、ITパスポートも分野の整理が中心です。取得した資格そのものが失効するわけではないため、合格を狙えるタイミングで受けておく価値は十分にあります。

高度試験の論述(記述式)はなくなるのですか?

公表案では、再編後のプロフェッショナルデジタルスキル試験は全区分CBT方式とされ、現行の記述式・論述式は廃止される方向が示されています。論述対策の負担は軽くなる一方、新しい出題形式に合わせた演習が必要になります。確定内容は今後のシラバスで確認してください。

新試験のサンプル問題はもう公表されていますか?

一部が公表済みです。2026年6月22日に、データマネジメント試験(仮称)の科目A・科目Bのサンプル問題がIPAのWebページに掲載されました。ITパスポートやプロフェッショナルデジタルスキル試験など残りの区分は準備中で、2026年度夏頃を目途に一通り掲載される予定です。

情報処理安全確保支援士は再編の対象ですか?

情報処理安全確保支援士試験は、3領域への再編統合の対象外とされています。ただし試験時間や科目Bの出題形式など、内容面での変更が予定されています。継続して取得を目指せる区分です。

まとめ

応用情報・高度試験の3領域再編、データマネジメント試験の新設、全区分のCBT化——2027年度の刷新は情報処理技術者試験にとって過去最大級の変化ですが、試験が評価する基礎スキルの中身まで変わるわけではありません。もったいないのは、制度の確定を待って学習そのものを止めてしまうことです。テクノロジ・マネジメント・セキュリティの共通基礎は新旧どちらの体系でも得点源になるため、まずはタイプ別判断表で方針を決め、順次公表されるシラバス案・サンプル問題を確認しながら手を動かし始めてください。移行期に学習が細切れになりがちだからこそ、間違えた問題を忘れた頃に自動で出題し直してくれるSkillStackの復習機能で、積み上げた基礎を取りこぼさない仕組みを作っておくのも一手です。ここで整理した内容は公表時点の「案・予定」に基づくため、受験の最終判断はIPAの公式発表を確認のうえで進めましょう。

参考サイト

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