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KCNAとは|難易度・受験料・日本語受験・出題範囲【2026】

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KCNAとは|難易度・受験料・日本語受験・出題範囲【2026】

「Kubernetes を触ったことはない。それでも、いきなり CKA に挑むべきなのか」——コンテナの仕事が近づいてきた人が最初に迷うのが、この入り口の選び方です。そこで候補に挙がるのが KCNA(Kubernetes and Cloud Native Associate)。結論から言うと、前提資格はなく、90分・60問の選択式で、日本語版も申し込めます。CKA の前提資格ではありませんが、実技試験に進む前に基礎知識を整理できる入門資格です。

ただし、2025年11月に出題範囲が改定されています。分野は5つから4つになり、配点も変わりました。2025年11月より前の教材や体験記の配点を、そのまま信じると学習の重みがずれます。

読み終えるころには、受験料・時間・合格ライン・有効期間といった基本の数字に加え、新しい4分野で「何問くらい出るか」の目安が分かります。日本語で受ける手順や、KCSA・CKA へどう進むかも、自分で判断できるようになります。

KCNAとは|KubernetesとクラウドネイティブのCNCF入門資格

KCNA は、CNCF(Cloud Native Computing Foundation)の認定資格で、試験は Linux Foundation が提供しています。公式サイトの説明では、Kubernetes とその周辺のクラウドネイティブ技術について、基礎的な知識とスキルを証明する試験です。経験レベルは「Beginner(初心者)」と表示されています。

CNCF の公式カリキュラムは、KCNA を「開発者にも非開発者にも向けた、初心者にやさしい選択肢」と位置づけています。CKA・CKAD・CKS といった上位の認定に向けた「入り口(onramp)」になる、とも明記されています。

  • 対象:Kubernetes を学び始めたエンジニア、インフラ以外の職種でクラウドネイティブに関わる人
  • 問われる力:Pod や Deployment などの基本概念、コンテナオーケストレーションの仕組み、CNCF のエコシステムの全体像
  • 問われないもの:コマンドを実際に打って課題を解く実技(実技は CKA・CKAD・CKS で問われる)

ここで手が止まりやすいのが、勉強の入り口です。Kubernetes の公式ドキュメントは膨大で、CNCF のプロジェクトも数十を超えます。どこまで覚えれば合格ラインに届くのかが見えないまま、ドキュメントを1ページ目から読み始めてしまう人は少なくありません。

KCNAの試験概要|250ドル・90分・60問・合格ライン75%

受験料は試験のみで250ドル、試験時間は90分です。問題数は60問で、75%以上で合格になります。2026年10月8日時点で、Linux Foundation の公式ページと受験者向けドキュメントに載っている内容を表にまとめました。

項目内容
正式名称Kubernetes and Cloud Native Associate(KCNA)。日本語版は KCNA-JP
受験料試験のみ 250ドル。LFS250 コース付き 299ドル、THRIVE-ONE 年間サブスクリプション付き 495ドル(英語版ページの表記)
試験時間90分
問題数60問
合格ライン75%以上
出題形式オンライン監督付きの多肢選択式
受験方法PSI のオンライン監督プラットフォーム「Bridge」で、自宅などから PSI Secure Browser を使って受験
前提条件なし
受験期限・再受験購入から12か月以内に受験。不合格時の再受験1回が含まれる
結果の通知受験後24時間以内にメール
認定の有効期間2年
受験言語英語、日本語(KCNA-JP で申し込み)、簡体字中国語(中国向けの版で申し込み)

受験料は米ドル建てで、日本円の公式価格は公式ページに見当たりませんでした。為替レートで支払額が変わるので、申し込み時の金額を確かめてください。

合格ライン75%は「45問正解」とは限らない

75%を60問に単純に当てはめると45問です。ただし Linux Foundation の認定 FAQ は、問題ごとに配点が異なり、難しい問題や手間のかかる問題ほど重く採点されると説明しています。「45問正解なら合格」とは言い切れないため、練習問題では8割(48問)を安定して超えるところまで仕上げておくと、配点の偏りがあっても余裕が残ります。

再受験は1回まで、購入から12か月以内

Linux Foundation の試験規約によると、1回の購入につき不合格時の再受験が1回認められます。再受験も、元の購入日から12か月以内に受ける必要があります。2回とも不合格だった場合は、試験を買い直すことになります。

出題範囲は4分野|2025年11月の改定で何が変わったか

現行の出題範囲は4分野で、最も重いのは「Kubernetes Fundamentals」の44%です。Linux Foundation は、2025年11月24日以降に試験を更新すると告知していました。CNCF の公式カリキュラム(GitHub の cncf/curriculum)も同じ2025年11月24日に現行版へ差し替えられ、旧版は old-versions フォルダに移されています。

分野配点60問に当てはめた目安(編集部試算)主なコンピテンシー
Kubernetes Fundamentals44%約26問Kubernetes のコアコンセプト、管理、スケジューリング、コンテナ化
Container Orchestration28%約17問ネットワーク、セキュリティ、トラブルシューティング、ストレージ
Cloud Native Application Delivery16%約10問アプリケーションの配信、デバッグ
Cloud Native Architecture12%約7問可観測性、クラウドネイティブのエコシステムと原則、コミュニティとコラボレーション
KCNAの現行カリキュラム4分野の配点と、60問に当てはめた目安の問題数を示した横棒グラフ

※問題数は「60問×配点」を編集部が丸めた目安で、公式が分野別の出題数を公表しているわけではありません。

旧カリキュラムとの比較|可観測性が独立分野ではなくなった

旧カリキュラムは5分野でした。Linux Foundation の告知によると、分野の枠組みはほぼそのままで、独立していた可観測性(Observability)が Cloud Native Architecture の中に移りました。編集部が新旧の公式 PDF を並べると、配点は次のように動いています。

分野旧カリキュラム現行(2025年11月〜)
Kubernetes Fundamentals46%44%
Container Orchestration22%28%
Cloud Native Application Delivery8%16%
Cloud Native Architecture16%12%(可観測性を含む)
Cloud Native Observability8%—(Architecture に統合)

目立つのは、Application Delivery が8%から16%へ倍増したことと、Container Orchestration が6ポイント増えたことです。旧版の Delivery は GitOps や CI/CD が中心でしたが、現行版ではデバッグも同じ分野に入っています。旧版の配点で作られた教材は、この2分野が薄いおそれがあります。

コンピテンシーの書き方も変わりました。旧版に見出しとして並んでいた Service Mesh、Serverless、Prometheus、GitOps といった語は、現行版の一覧には個別の見出しとして載っていません。出題から外れたと断定はできないため、教材を選ぶときは「2025年11月の改定に対応」と明記されたものを優先してください。

KCNAの難易度|合格率は非公表、経験別の目安

合格率は公表されていません。公式の経験レベルは「Beginner」で、前提条件もありません。Linux Foundation の学習パス資料は、経験に応じて3〜6か月で認定を取得できると案内しています。とはいえ範囲は Kubernetes 本体から CNCF のプロジェクト群まで広く、用語を知っているだけでは解けない問題もあります。公式ページの受験者レビューには、CKA・CKS の保有者が問題を複数回読み直したという声もあります。

あなたの経験難しさの目安(編集部)
Kubernetes を業務で運用しているFundamentals と Orchestration は得点源。CNCF のエコシステムやコミュニティの仕組みなど、普段触れない12%を埋めれば届く
Docker でコンテナは動かせるが、Kubernetes は未経験コンテナ化の基礎はある。Pod・Deployment・Service の関係と、スケジューリングの仕組みが山場
コンテナ自体が初めて「コンテナとは何か」から始める必要がある。Linux の基本操作に不安があれば並行して補う
英語の技術文書に慣れていない日本語版 KCNA-JP を選べる。ただし用語は英語のまま覚えておくと、公式ドキュメントで調べ直すときに迷わない

Linux のコマンド操作に不安がある場合は、先に基礎を固めておくと Kubernetes の理解が早まります。Linux 資格の選び方はLinuCとLPICの違いで比較しています。

日本語で受ける方法|KCNA-JPを選んで申し込む

日本語で受けたい場合は、最初から日本語版の「KCNA-JP」を購入します。Linux Foundation の受験者ハンドブックによると、KCNA は日本語のみの版に申し込む必要があり、英語版を買ってから試験中に日本語へ切り替えることはできません。CKA など一部の試験は試験中に言語を切り替えられるので、ここは混同しやすいポイントです。

  • 受験料:KCNA-JP のページも試験のみ250ドル。LFS250-JP コースを49ドルで追加できる
  • 含まれるもの:12か月の受験期間、再受験1回、2年間有効な認定(英語版と同じ)
  • 試験監督とのやり取り:KCNA-JP のページは、試験監督は英語を話すが試験内容は日本語で受けられると注記。ハンドブックは、日本語を選んだ場合に監督やサポートとのやり取りへ自動翻訳を使うと案内している
  • 本人確認書類:政府発行の写真付き身分証の原本。受験の注意事項には、パスポートや運転免許証に加え、マイナンバーカードも挙げられている

自宅受験では、机の上に何も置かない、ウェブカメラで部屋を見せる、デュアルモニターは使わない、といったルールがあります。会社支給の PC はセキュリティ設定で試験ソフトが動かないことがあるとして、個人の端末での受験が勧められています。予約前に PSI のシステムチェックを済ませてください。

KCNAの位置づけ|KCSA・CKA・Kubestronautとの関係

KCNA は、CNCF の Kubernetes 系5資格のうち、最も手前にある入門資格です。公式ページは、次のステップとしてセキュリティ入門の KCSA か、管理者向けの CKA を挙げています。

資格対象形式・時間受験料(試験のみ)
KCNAKubernetes とクラウドネイティブの基礎選択式・90分250ドル
KCSAKubernetes とクラウドネイティブのセキュリティの基礎選択式・90分(英語のみ)250ドル
CKAKubernetes クラスタの管理者実技(パフォーマンスベース)・2時間445ドル
CKADKubernetes 上のアプリケーション開発者実技—
CKSKubernetes のセキュリティ専門家(受験には CKA の合格が必要)実技—
KCNAからKCSA・CKA・CKAD・CKSへ進み、5つすべてでKubestronautになるまでのルート図

KCNA から各資格への矢印は推奨の学習ルートで、KCSA・CKA・CKAD に前提資格はありません。受験要件があるのは CKS だけで、先に CKA に合格している必要があります。CKA は KCNA と違い、ターミナルで実際に課題を解く実技試験です。CKA の詳細はCKAとはで解説しています。KCNA を先に取っておくと、CKA の学習で出てくる用語に一度触れた状態で実技の練習に入れます。

5つそろえると Kubestronaut

CNCF は、CKA・CKAD・CKS・KCNA・KCSA の5つすべてに合格した人を「Kubestronaut」として認定しています。特典には専用ジャケットや、毎年5枚の50%割引クーポンなどがあります。ただし、5つすべての認定が有効期限内であることが条件です。有効期間2年の資格を5つ並べるので、受験の順番と時期は計画して組む必要があります。

有効期間は2年|更新はCKA・CKADの合格でも可能

KCNA の認定は2年間有効です。Linux Foundation は、2024年4月1日(UTC)以降に受けた試験から、認定期間を36か月から24か月に短縮しました。それより前に合格した認定は、合格日から36か月有効のままです。古い記事で「有効期間3年」とあるのは、この変更前の情報です。

  • 同じ試験で更新:期限が切れる前に KCNA に再び合格すると、その合格日から2年延びる
  • 上位資格で更新:CARE プログラムにより、CKA か CKAD に合格すると KCNA が自動で更新される

CKA を目指すつもりなら、2年以内に CKA へ進めば、KCNA を受け直さずに有効な状態を保てます。KCNA 合格の時点で、次の資格の受験時期をカレンダーに入れておくと安心です。

よくある質問

KCNA は独学で合格できますか?

前提条件はなく、独学で合格を目指せます。CNCF の公式カリキュラムには、Linux Foundation の LFS250 コースのほか、edX の無料コース「Introduction to Kubernetes」なども学習リソースとして並んでいます。学習の順番はKCNAの勉強法で紹介しています。

KCNA に実技問題は出ますか?

出ません。公式ページの案内は「オンラインの監督付き多肢選択式試験」で、ターミナルでコマンドを打つ実技は CKA・CKAD・CKS の範囲です。それでも、kubectl で Pod を1つ作って消すところまで手元で試しておくと、Pod や Deployment の関係が具体的な手触りとして残り、選択肢を判断しやすくなります。

採点のやり直し(再採点)は頼めますか?

頼めません。受験者ハンドブックは、多肢選択式の試験では再採点を受け付けないとしています。また、Linux Foundation は問題ごとの成績を開示しないため、不合格時は分野ごとの手応えを自分で振り返ることになります。

KCNA と KCSA はどちらを先に受けるべきですか?

Kubernetes 自体が初めてなら KCNA が先です。KCSA はセキュリティに絞った試験なので、Pod や Service といった基本概念を KCNA の範囲で先に押さえておくほうが、問題文を読み解きやすくなります。また、KCSA は受験者ハンドブックの言語一覧で英語のみの扱いなので、日本語で受けたい場合も KCNA から入るほうが無理がありません。

まとめ

KCNA は、250ドル・90分・60問で、Kubernetes とクラウドネイティブの基礎を証明できる入門資格です。2025年11月の改定で配点が変わり、Fundamentals 44%と Orchestration 28%の2分野で7割を超えます。最初の一歩は、手元の教材の目次を開き、Application Delivery とデバッグに何ページ割かれているかを確かめること。配点16%に対してページが極端に少なければ、改定前の構成のままかもしれません。そのうえで、SkillStack で全問無料の KCNA 練習問題集①〜⑤(各60問)から1セットを通しで解けば、本番と同じ60問で自分が何問取れるかが今日のうちに分かります。

参考サイト

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