AZ-204(Azure Developer Associate)を受験できるのは2026年7月31日まで——残された期間は、もう1ヶ月を切っています。8月以降はAZ-204による認定の新規取得はできなくなり、後継としてAIネイティブなクラウド開発を問う新試験AI-200の認定を検討する流れになります。
判断を難しくしているのは、AI-200が単純な後継ではないことです。主言語はC#/PythonからPython中心へ。Microsoft GraphやAPI Managementは出題から外れ、代わりにベクター検索やRAGといった生成AI直結の領域が中核に入りました。共通するのは約60%とされ、どちらで受けるかによって勉強の中身が変わります。
読み終えるころには、駆け込みでAZ-204を取り切るべきか、最初からAI-200へ切り替えるべきかを、「C#かPythonか」「期限に間に合うか」「AZ-400を目指すか」という自分の条件に当てはめて決められるようになります。
AZ-204が2026年7月31日に廃止される
AZ-204の廃止日は2026年7月31日で、Microsoft Learn公式の廃止予定一覧にも明記されています。この日までは受験でき、それ以降はAZ-204で「Azure Developer Associate」認定を新規取得することはできなくなります。AZ-204は、Azure上でアプリケーションを設計・開発・テスト・保守するスキルを認定する、開発者向けの定番試験です。
これは単発の変更ではありません。Microsoftは2026年6月から9月にかけて、役割ベースの認定およそ12種類を順次廃止し、多くをAI重視の新試験へ置き換える大規模な再編を進めています。同じ波で上位のAzure AI資格AI-102はすでに2026年6月30日で廃止されました。流れの全体像はAI-102廃止と後継AI-103への移行で解説しています。廃止される資格の一覧と後継はMicrosoft資格2026年大改定の総まとめにまとめています。
期限が目前に迫った今、いちばん危ういのは「駆け込むか、切り替えるか」を決めきれないまま学習が中途半端になることです。旧範囲と新範囲の重なりは6割にとどまるため、方針を曖昧にしたまま教材を進めると、どちらの試験にも最適化されない時間だけが積み上がってしまいます。
後継はAI-200「Azure AI Cloud Developer Associate」
AZ-204の後継として用意されたのがAI-200(Developing AI Cloud Solutions on Azure)です。対応する認定名は「Microsoft Certified: Azure AI Cloud Developer Associate」で、2026年4月にベータ提供が始まり、2026年7月7日時点ではベータ提供中です(Microsoft Learnの認定ページにも「(beta)」と明記されています)。正式提供(GA)の時期は公式ページで最新情報を確認してください。合格ラインは700点です。
名称が示すとおり、AI-200は「AIクラウド開発者」向けへと焦点が移っています。汎用的なAzureアプリ開発から、生成AIを組み込んだアプリケーションの開発・運用へと重心が動き、コードと可観測性(オブザーバビリティ)がより強く問われる内容です。AZ-204の知識のうち約60%はAI-200にも引き継がれるとされますが、残りは新しいAI関連トピックに置き換わるため、決して「名前が変わっただけ」ではない点に注意が必要です。
AZ-204とAI-200の主な違い
両者の違いは、汎用的なクラウド開発から「AIネイティブなクラウド開発」への移行に集約されます。AZ-204で扱われていた一部のトピックは削除され、生成AI時代の開発に必要な新トピックが加わりました。主な違いを整理すると次のとおりです。
| 項目 | AZ-204(旧) | AI-200(新) |
|---|---|---|
| 認定 | Azure Developer Associate | Azure AI Cloud Developer Associate |
| 主な言語 | C# と Python | Python(必須スキル) |
| 焦点 | 汎用的なAzureアプリ開発 | AIネイティブなクラウド開発 |
| AI-200の出題構成(公式) | コンテナーソリューション開発 20〜25% / データ管理サービスによるAI開発 25〜30% / Azureサービスの接続・利用 20〜25% / セキュリティ・監視・トラブルシューティング 20〜25% | |
| 削除される主な領域 | Blob Storage SDK / Microsoft Identity / Microsoft Graph / API Management / Event Hubs / Queue Storage / Application Insights SDK など | |
| 新たに加わる主な領域 | ベクター検索(Cosmos DB・PostgreSQL pgvector・Azure Managed Redis)/ RAGパターン / AKSマニフェスト / OpenTelemetryによる分散トレーシング / KQL / Container AppsのKEDA | |
特に大きい変化は、言語要件と新トピックの2点です。AZ-204はC#とPythonの両方を対象としていましたが、AI-200の公式学習ガイドはPythonプログラミングを必須の習熟スキルとして明記しています。さらにベクター検索やRAG(検索拡張生成)など、生成AIアプリの実装に直結するテーマが中核に入りました。汎用的なバックエンド開発から、AIを前提とした開発・運用・監視へ。求められるスキルセットは明確にシフトしています。AI資格全体が急増・再編している背景はAI資格が急増する最新動向もあわせて参考になります。
AZ-400の前提条件はどうなる?取得済み・これから受ける人
結論から言うと、廃止前にAZ-204へ合格していれば、その認定は上位資格AZ-400(DevOps Engineer Expert)の前提条件として永続的に有効とされています。すでにバッジを取得している人は、廃止後もエキスパート資格への道が閉ざされることはありません。
また、後継のAI-200についても、正式提供(GA)後にAZ-400の前提条件のひとつとして追加される見込みだとする回答がMicrosoft Q&A(コミュニティフォーラム)に示されています。ただしこれは公式ドキュメントで確定した情報ではないため、最新の前提条件は必ずAZ-400の公式ページで確認してください。この見込みどおりであれば、AZ-400を目指すうえでどちらの試験を選んでも行き止まりにはなりません。約60%は内容が共通するため、これまでの基礎学習も無駄にならずに済みます。
駆け込みAZ-204か、最初からAI-200か——条件別の判断分岐表
迷ったら、次の表で自分の条件に近い行を選んでください。結論は状況ごとに割り切れます。
| あなたの状況 | 結論 | 理由 |
|---|---|---|
| 対策が終盤で、7月中に受験日を確保できる | AZ-204で取り切る | 学習資産をそのまま得点にできる。取得した認定はAZ-400の前提条件として永続的に有効 |
| C#中心のバックエンド開発者 | 期限内ならAZ-204 | AI-200はPythonが必須スキル。C#の強みを直接活かせるのは旧試験だけ |
| Pythonで開発している/生成AI案件を狙いたい | AI-200へ切り替え | ベクター検索・RAG・OpenTelemetryなど新領域の学習が、資格対策とキャリアの両方に効く |
| 学習を始めたばかりで期限に間に合わない | 迷わずAI-200 | 共通部分の約60%は引き継がれる。教材だけAI-200対応版に切り替えれば学習は続けられる |
| AZ-400(DevOps Engineer Expert)が最終目標 | どちらでも可 | AZ-204は前提条件として永続有効とされる。AI-200のGA後追加はMicrosoft Q&A回答による見込みのため、公式ページで要確認 |
どの行を選んでも、これまでの学習が消えるわけではありません。決めるべきは「どちらの試験に残りの時間を最適化するか」——それだけです。
よくある質問
AZ-204はいつまで受験できますか?
AZ-204の廃止日は2026年7月31日です。この日までは受験できますが、それ以降は新規に受験して認定を取得することはできません。残り期間が短いため、今から受けるなら再受験の余地を考えて7月中旬までに初回の受験日を置くのが現実的です。
すでに取得したAZ-204の認定はどうなりますか?
廃止後も取得済みの認定が無効になることはなく、学習履歴に記録として残ります。さらに、AZ-204はAZ-400(DevOps Engineer Expert)の前提条件として永続的に認められるため、エキスパート資格を目指す人にとっても価値は保たれます。
AZ-204とAI-200で何が一番違いますか?
最大の違いは焦点と言語です。AZ-204は汎用的なAzureアプリ開発(C#/Python)が中心でしたが、AI-200はPythonを主言語に、ベクター検索やRAGなど生成AI時代のクラウド開発へと重心が移りました。約60%の内容は共通しますが、AI関連の新トピックが大きく加わっています。
AZ-204向けの教材でAI-200に対応できますか?
共通部分が約60%あるため基礎は役立ちますが、ベクター検索・RAG・OpenTelemetryなどAI-200の新領域は反映されていません。AI-200を受けるなら、必ずAI-200対応の公式学習ガイドや教材で範囲を確認してください。
まとめ
AZ-204(Azure Developer Associate)は2026年7月31日に廃止され、後継のAI-200「Azure AI Cloud Developer Associate」へ引き継がれます。対策が仕上がっているなら7月中の駆け込みは十分に合理的ですし、間に合わないならAI-200への切り替えを今日決めてしまうのが、学習ロスの最も少ない選択です。取得済みのAZ-204がAZ-400の前提として永続的に有効という安心材料もあります。切り替え後のAI-200は4領域すべてが出題比率20%超という均等配分で捨て分野を作れないため、SkillStackの分野別正答率表示のように弱点が数字で見える仕組みを手元に置き、正答率の低い領域から順に埋めていく進め方が堅実です。
参考サイト
- Microsoft Certified: Azure Developer Associate(Microsoft Learn 公式 / 取得日: 2026年6月26日)
- Will AZ-204 still be accepted as a prerequisite for AZ-400 after it retires(Microsoft Q&A / 取得日: 2026年6月26日)
- 試験 AI-200 学習ガイド: Developing AI Cloud Solutions on Azure(Microsoft Learn 公式 / 取得日: 2026年7月7日)
- Microsoft Certified: Azure AI Cloud Developer Associate (beta)(Microsoft Learn 公式 / 取得日: 2026年7月7日)
- Bye AZ-204, hello AI-200: the new Azure developer certification(DEV Community / 取得日: 2026年6月26日)
