AI-102廃止|後継AI-103への移行を解説【2026】
Microsoftの人気資格「AI-102(Azure AI Engineer Associate)」が、2026年6月30日をもって廃止されます。後継として、生成AIとエージェント開発に軸足を移した新資格AI-103が登場しました。「AI-102を今から受けるべきか」「すでに持っている認定はどうなるのか」「AI-103では何が変わるのか」と迷っている方も多いはずです。本記事では、AI-102の廃止スケジュール、後継AI-103の位置づけ、両者の出題範囲の違い、そして取得済みの人・これから受ける人それぞれの対応方針まで、2026年6月時点の最新情報を整理して解説します。
AI-102が2026年6月30日に廃止される
AI-102は、Azure上でAIソリューションを設計・実装するスキルを認定する「Azure AI Engineer Associate」資格に対応する試験です。Microsoftは、この試験と関連認定を2026年6月30日(米国中部時間 23:59)に廃止すると公表しました。この日を過ぎると、AI-102を受験して認定を新規取得することも、更新評価を受けることもできなくなります。
廃止の背景にあるのは、AIの主役が「既製のAIサービスを組み込む」段階から「生成AIアプリやエージェントを自ら構築する」段階へと移ったことです。Microsoftは認定体系をこの変化に合わせて再設計しており、AI-102の廃止はその一環といえます。AI資格そのものが急速に増え、再編が進んでいる流れは、AI資格が急増する最新動向でも詳しく取り上げています。なお、同時期に進むMicrosoft資格全体の廃止・後継スケジュールはMicrosoft資格2026年大改定の総まとめで確認できます。
ただ、こうした制度改定の直後は「旧試験を駆け込みで受けるべきか、新試験を待つべきか」「どちらの範囲で勉強すればよいのか」が判断しづらく、学習計画を立てにくいのが悩みどころです。変更点を正確に押さえないまま古い教材で進めると、出題傾向のズレに気づかず遠回りになりかねません。
後継はAI-103「Azure AI Apps and Agents Developer Associate」
AI-102の後継として用意されたのがAI-103です。対応する認定名は「Microsoft Certified: Azure AI Apps and Agents Developer Associate」で、2026年にベータ提供が始まりました(ベータ期間を経て正式版へ移行する流れです)。
名称が示すとおり、AI-103は「AIアプリとエージェントの開発者」向けに焦点が移っています。中心となるのは、Azure AI Foundry(Microsoft Foundry)とそのSDKをPythonで扱い、生成AIアプリやマルチエージェントを構築・デプロイするスキルです。あわせて、managed identity(マネージドID)やプライベートネットワーク、ロールポリシー、トレースログといった本番運用・ガバナンスの観点や、責任あるAI(Responsible AI)の考え方も問われます。単にAIサービスを呼び出すだけでなく、安全に運用できる開発者であることが求められる内容です。
AI-102とAI-103の主な違い
両者の最大の違いは、扱うAIの「作り方」です。AI-102がComputer Vision・Language(自然言語処理)・Botといった既製のAzure AIサービスを組み合わせて使うスキル中心だったのに対し、AI-103は生成AIとエージェントを自ら構築する比重が大きく高まっています。出題範囲の重点を比較すると次のようになります。
| 領域 | AI-102(旧) | AI-103(新) |
|---|---|---|
| AIソリューションの計画・管理 | 20〜25% | 25〜30% |
| 生成AI・エージェントの実装 | 5〜10%(エージェント中心) | 30〜35% |
| Computer Vision | 10〜15% | 10〜15% |
| 自然言語処理 / テキスト分析 | 15〜20%(NLP) | 10〜15%(テキスト分析) |
| 開発の中心 | 既製AIサービスの活用 | Azure AI Foundry+Python |
ポイントは、生成AI・エージェント実装の比重が一気に最大級まで引き上げられたことです。プロンプトエンジニアリングやエージェントのオーケストレーション、責任あるAIガバナンスなど、AI-102には薄かったテーマが中核に据えられています。Computer Visionのように引き続き残る領域もありますが、全体の重心は明確に「生成AIアプリ開発」へ移ったと理解しておくとよいでしょう。
取得済みの人・これから受ける人はどうすべきか
すでにAI-102(Azure AI Engineer Associate)に合格している場合、その認定が廃止日に消えるわけではありません。Microsoftの廃止済み資格は学習履歴(Microsoft Learnのトランスクリプト)に記録として残り、取得した事実は引き続き確認できます。ただし廃止後は同じ認定を新たに取得・更新できないため、最新スキルの証明としては後継のAI-103へ移行していくのが自然です。
これから挑戦する人は、2026年6月30日という期限を踏まえて方針を決めましょう。期限までに確実に取り切りたい・現行教材で短期合格を狙いたいならAI-102、これから腰を据えて生成AI開発のスキルを証明したいならAI-103が有力です。なお、AI分野の資格は数が多く順序に迷いやすいため、全体像は未経験から始めるAI資格ロードマップで確認すると、自分に合った順番が見えてきます。
よくある質問
AI-102はいつまで受験できますか?
AI-102の最終受験日は2026年6月30日(米国中部時間 23:59)です。この日を過ぎると受験できなくなり、認定の新規取得・更新もできません。今から受ける場合は、この期限に間に合うようスケジュールを組む必要があります。
すでに持っているAI-102の認定は無効になりますか?
いいえ。廃止後も取得済みの認定がただちに無効化されることはなく、学習履歴に記録として残ります。ただし「最新版で認定された証明」としての価値を保ちたい場合は、後継のAI-103への移行を検討するとよいでしょう。
AI-103はAI-102と何が一番違いますか?
最大の違いは焦点です。AI-102は既製のAzure AIサービス(Computer Vision・Language・Botなど)を組み合わせて使うスキルが中心でした。AI-103はAzure AI FoundryとPythonを使って生成AIアプリやエージェントを構築するスキルが中核で、責任あるAIや本番運用のガバナンスまで問われます。
AI-102向けの教材でAI-103に対応できますか?
基礎となるAzure AIの知識は共通しますが、生成AI・エージェント開発やAzure AI Foundryなど新しい中核領域は反映されていません。AI-103を受けるなら、必ずAI-103対応の公式学習ガイドや教材で範囲を確認してください。
まとめ
AI-102(Azure AI Engineer Associate)は2026年6月30日に廃止され、後継のAI-103「Azure AI Apps and Agents Developer Associate」へと引き継がれます。最大の変化は、既製AIサービスの活用から生成AI・エージェント開発への重心移動です。取得済みの認定は記録に残りますが、最新スキルの証明には新版への移行が有効でしょう。生成AI時代の土台づくりとして、AI関連の基礎資格はスキマ時間にAIが弱点を出題するSkillStackのような学習アプリを使うと、無理なく演習量を積み上げられます。

