LinuCレベル3が改定|新試験・移行スケジュールを解説【2026】
今まさに300試験のテキストを開いている人は、一度、手元のカレンダーで日付を確認しておきたいところです。LinuCレベル3が改定され、現行の300・303・304試験は2026年11月30日で配信終了。そのまま旧試験を目指すのか、新体系に切り替えるのか、判断を先送りにできない局面に入っています。
この記事を読み終える頃には、何がどう再編されたのか、新しい2つのスペシャリスト試験は何を問うのか、そして自分は旧・新どちらで受けるべきかを判断できるようになります。移行スケジュールと受験料も、公式発表をもとに押さえます。
結論から言えば、レベル3は「3つの試験」から「2つのスペシャリスト認定」へと姿を変えました。単なる出題範囲の更新ではなく、キャリア体系ごとの組み替えです。まずは、その全体像から見ていきましょう。
3試験が2つのスペシャリストに再編された
改定の核心は、レベル3の構造そのものが変わったことです。これまでのレベル3は、300(Mixed Environment)・303(Security)・304(Virtualization & High Availability)という独立した3試験で構成されていました。新体系では、これが2つのスペシャリスト認定に整理されます。
新しく登場するのは「LinuCレベル3 プラットフォームスペシャリスト」(3PS試験)と「LinuCレベル3 セキュリティスペシャリスト」(3SS試験)です。あわせて、最上位認定だった「LinuCシステムアーキテクト」が「LinuCレベル4 システムアーキテクト」へと改称され、レベル2→レベル3→レベル4というキャリアの段階が明確になりました。新レベル3の認定を得るには、有効な(有意な)LinuCレベル2認定を保有したうえで、3PSまたは3SSに合格する必要があります。
ここで多くの学習者が迷うのが、「では今から自分は何を勉強すればいいのか」です。旧試験で走り切るのか、新試験に乗り換えるのか。判断するには、まず新しい2試験が何を問うのかを知る必要があります。
新試験の中身——プラットフォームとセキュリティ
2つの新試験は、クラウド・コンテナ時代の実務に照準を合わせています。旧試験の「混在環境の運用」から、いまの現場が直面する技術へと軸足が移りました。それぞれの守備範囲は明確に分かれています。
プラットフォームスペシャリスト(3PS)が扱うのは、仮想化技術、コンテナ技術、ロードバランシング、継続的デプロイ。旧304(仮想化・高可用性)と領域が近く、コンテナやCI/CDまで踏み込んだ内容です。一方のセキュリティスペシャリスト(3SS)は、セキュリティ監査、抽象化層のセキュリティ、認証認可基盤を範囲とし、旧303のセキュリティ領域と重なりつつ、クラウド前提の内容になっています。1試験あたり約60問、受験料は各27,500円(税込)です。
| 新試験 | 主な範囲 | 旧試験との関係 |
|---|---|---|
| プラットフォームスペシャリスト(3PS) | 仮想化・コンテナ・ロードバランシング・継続的デプロイ | 旧304と領域が近い(コンテナ等へ拡張) |
| セキュリティスペシャリスト(3SS) | セキュリティ監査・抽象化層のセキュリティ・認証認可基盤 | 旧303のセキュリティ領域と重なる |
注目すべきは、旧300のMixed Environment(Linux・Windows・UNIX・Sambaの混在環境)に相当する独立試験が、新体系の2認定には見当たらない点です。記事として読み解くなら、オンプレミスの混在運用より、クラウドとコンテナの専門性を重視する方向への再編と言えそうです。
いつまでに動くべきか——移行スケジュールと受験料
動くべき期限は、はっきりしています。旧300・303・304を受けるなら、2026年11月30日の配信終了までに合格を済ませる必要があります。新試験は2025年12月1日から受験可能で、予約はすでに2025年11月4日に始まっています。
つまり、いまは旧試験と新試験が並走する移行期間です。旧試験に手をつけている人ほど、残り期間で取り切れるかの見極めが要ります。新試験の受験料は1試験27,500円(税込)。試験時間は二次情報で90分程度(試験後のアンケート時間を含む)とされていますが、受験前に公式ページで最新情報を確認してください。LinuCとLPICの位置づけを整理し直したい人は、LinuCとLPICの違いもあわせて確認しておくと、乗り換え判断の材料になります。
| 時期 | できごと |
|---|---|
| 2025年11月4日 | 新試験(3PS・3SS)の予約開始 |
| 2025年12月1日 | 新試験の受験開始 |
| 2026年11月30日 | 旧300・303・304 配信終了 |
今から受けるなら旧・新どちらを選ぶか
これから学習を始めるなら、原則は新試験です。旧試験の新規受験は2026年11月30日で終了するため、今からゼロで旧300などに取りかかる場合は、期限までに合格できるかを慎重に見極める必要があります。学ぶ内容も、クラウドやコンテナを扱う現場では、新試験のほうが現在の業務に結びつきやすいでしょう。
例外は、すでに旧試験の学習がかなり進んでいて、期限内に合格を取り切れる見込みがある人です。この場合は、走り切って旧認定を得る選択も合理的です。判断の軸はシンプルで、「残り期間で確実に取れるか」と「学びたい技術がクラウド寄りか混在環境寄りか」。この2点で、旧を走り切るか新へ切り替えるかが決まります。
よくある質問
旧300・303・304の認定は改定後に無効になりますか?
いいえ。すでに取得した旧試験の認定が失われるわけではありません。無効になるのではなく、旧試験の「新規受験」が2026年11月30日で終了するという意味です。これから受験する人が、旧体系を選べなくなる、と捉えるのが正確です。
新しいレベル3を受けるのにレベル2の合格は必須ですか?
新レベル3の認定を得るには、有効なLinuCレベル2認定を保有したうえで、3PSまたは3SSに合格する必要があります。試験自体は受験できても、認定成立にはレベル2が前提になるため、レベル2の土台固めが実質的な出発点です。
プラットフォームとセキュリティ、どちらから受けるべきですか?
担当業務に近いほうを選ぶのが基本です。インフラ構築・仮想化・コンテナ運用が中心ならプラットフォームスペシャリスト(3PS)、セキュリティ監査や認証基盤に関わるならセキュリティスペシャリスト(3SS)が向きます。両方の領域を学ぶことは、上位のレベル4システムアーキテクトを意識するうえでも土台になります。
まとめ
LinuCレベル3の改定は、出題範囲の更新にとどまりません。3試験から2スペシャリストへの再編、クラウド・コンテナへの軸足移動、そしてレベル4システムアーキテクトへの改称。現場が求めるスキルの変化を、認定体系がそのまま映した格好です。これから学ぶ人は新試験、旧試験の学習が進んでいる人は期限との相談——動く方向は、もう決められます。
新体系では、有意なLinuCレベル2認定が新レベル3の前提になります。つまり、まず固めるべきはレベル2までの土台です。SkillStackはLinuCレベル1・2の範囲をスマホのスキマ時間で反復できるので、レベル3の専門領域に進む前の足場づくりに使えます。まずはレベル2の弱点分野を1問ずつ埋めるところから、次の一歩を始めてください。
