情報処理安全確保支援士とは|難易度と登録制度【2026】
情報処理安全確保支援士は、サイバーセキュリティ分野で唯一の国家資格として知られ、合格後に登録することで「登録セキスペ」と名乗れる人気の資格です。とはいえ「合格率はどのくらい?」「受験料や登録費用は?」「合格すれば終わりではないの?」と、受験前に知っておきたい点は多いはずです。さらに2026年度からはCBT方式への移行や試験区分の再編、2027年度には新試験制度への移行も控えています。本記事では、情報処理安全確保支援士の難易度・合格率・受験料・試験形式に加え、ほかの資格にはない登録制度と維持費用、そして直近の制度変更までを2026年6月時点の最新情報でまとめて解説します。
情報処理安全確保支援士試験の概要と難易度
情報処理安全確保支援士試験(略称SC)は、IPA(情報処理推進機構)が実施する国家試験で、サイバーセキュリティに関する高度な知識・技能を認定します。受験資格はなく、誰でも挑戦できます。受験料は7,500円(非課税)です。レベルとしてはIPAのスキルレベル4に位置づけられ、応用情報技術者の上位にあたる高度試験のひとつです。
合格率は時期によって変動しますが、おおむね20%前後で推移しており、直近の2025年度秋期試験では22.3%でした。受験者の多くがすでに実務経験者やIT資格保有者であることを踏まえると、この合格率の体感的な難易度は決して低くありません。特に記述式の午後試験が大きな関門になります。
現行の試験は「午前I(90分・多肢選択30問)」「午前II(40分・多肢選択25問)」「午後(150分・記述式、大問4問中2問選択)」の構成です。午前Iは一定条件を満たすと免除される制度があります。なお後述のとおり、この構成は2027年度から「科目A-1・科目A-2・科目B」へと再編される予定です。
難易度の高い試験ほど、独学では「何から手をつければいいか分からない」「午後の記述対策が後回しになる」といったつまずきが起こりがちです。合格には、出題範囲を体系的に押さえたうえで過去問演習を計画的に積み重ねる学習設計が欠かせません。
受験料・申込方法と2026年度の試験スケジュール
受験料は7,500円で、申込はIPAの公式サイトから行います。注目すべきは、2026年度から試験のスケジュールと方式が大きく変わる点です。従来の春期・秋期という区分が「前期試験」「後期試験」へと再編され、いずれもCBT方式(パソコンで受験する方式)で実施されます。
- 前期試験:2026年11月頃に実施予定(従来の春期試験に相当)
- 後期試験:2027年2月頃に実施予定(従来の秋期試験に相当)
情報処理安全確保支援士試験は前期・後期の両方で実施される予定で、申込は各回1回のみとされています。受験機会が年2回ある点は変わりませんが、紙の試験からCBTへ移行することで、出題の体感や時間配分の感覚が従来と変わる可能性があります。これから受験する人は、自分が受ける回の最新の実施要項を必ずIPA公式で確認しましょう。
合格後に必要な「登録」と維持費用
情報処理安全確保支援士の最大の特徴は、試験に合格しただけでは「情報処理安全確保支援士」を名乗れない点です。合格後に登録手続きを行って初めて有資格者(登録セキスペ)となります。この登録制と維持義務が、ほかのIPA試験との大きな違いです。
登録時には、登録免許税9,000円と登録手数料10,700円などがかかります(このほか受験料や住民票の取得費用が別途必要)。さらに、資格を維持するには継続的な講習の受講が義務づけられています。
- 毎年1回:オンライン講習(受講料20,000円・非課税)
- 3年に1回:実践講習または特定講習
これらを合計すると、登録維持には最も安く抑えても3年間でおよそ11.5万円の費用がかかります。なお2026年4月からは実務経験者を対象とした講習制度も導入されており、制度は継続的に見直されています。資格取得を検討する際は、合格後にこうした維持コストが発生することも前提に置いておきましょう。
2027年度からの新試験制度に注意
情報処理安全確保支援士試験は、2027年度から新しい試験制度へ移行します。現行の「午前I・午前II・午後」という構成が、新制度では「科目A-1(45分)・科目A-2(35分)・科目B(120分)」へと再編され、全区分がCBT方式で実施される予定です。現行の試験制度は2026年度の実施をもって終了するとされています。
なお、情報処理安全確保支援士試験の科目A-2免除制度については、新制度でも変更を予定していないとされています。この再編は情報処理技術者試験全体の大きな見直しの一環で、対象や時期の詳細は情報処理技術者試験が2027年度に大刷新される全変更点で整理しています。受験する年度によって試験の形式が変わるため、いつ受けるかを早めに決めておくことが大切です。
情報処理安全確保支援士を取得するメリット
情報処理安全確保支援士は、サイバーセキュリティ分野で唯一の国家資格という希少性が大きな魅力です。セキュリティ人材の需要が高まる中、企業の採用・評価で武器になりやすく、官公庁の調達要件などで有資格者が求められる場面もあります。体系的にセキュリティを学んだ証明として、キャリアの幅を広げる効果が期待できます。
クラウド環境のセキュリティまで視野を広げたい場合は、ベンダー資格と組み合わせるのも有効です。例えばAWSのセキュリティ専門資格は新版SCS-C03へ刷新されており、国家資格と実務的なクラウド資格を両輪で学ぶと強みになります(詳細はAWS Security新版SCS-C03の変更点を参照)。
よくある質問
情報処理安全確保支援士の合格率はどのくらいですか?
おおむね20%前後で推移しており、直近の2025年度秋期試験では22.3%でした。受験者の多くが実務経験者やIT資格保有者であることを踏まえると、合格は容易ではなく、特に記述式の午後試験が合否を左右します。
受験資格や受験料を教えてください。
受験資格はなく、誰でも受験できます。受験料は7,500円(非課税)です。申込はIPAの公式サイトから行います。2026年度からはCBT方式に移行し、試験区分も前期・後期へ再編される予定です。
合格すれば「情報処理安全確保支援士」を名乗れますか?
いいえ。試験合格後に登録手続きを行って初めて「情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)」を名乗れます。登録には登録免許税や登録手数料がかかり、登録後も毎年のオンライン講習と3年に1回の実践講習などの受講が義務づけられています。
登録の維持にはどのくらい費用がかかりますか?
最も安く抑えても、3年間でおよそ11.5万円が目安です。内訳は毎年のオンライン講習(20,000円)と、3年に1回の実践講習または特定講習などです。合格後も継続的な費用が発生する点を理解しておきましょう。
まとめ
情報処理安全確保支援士は、サイバーセキュリティ唯一の国家資格として価値が高い一方、合格率20%前後の難関であり、合格後も登録と継続講習が必要な点が特徴です。さらに2026年度のCBT化・前期/後期再編、2027年度の新試験制度移行と、制度面の変化も続きます。受験を考えるなら、いつ・どの形式で受けるかを早めに決め、計画的に対策を進めることが重要です。難関試験の午後・科目B対策はスキマ時間にAIが弱点を出題するSkillStackのような学習アプリを使うと、無理なく演習量を積み上げられます。

