「いまから始めて、C01とC02のどちらを受ければいいのか」——AWS MLA勉強法を調べ始めた人が、最初にぶつかるのがこの問いです。英語版のMLA-C01は2026年9月28日で終わり、新版MLA-C02は英語のみでベータ試験が実施されています。結論から言うと、日本語で受けるなら最初の判断軸は1つ。C01が終了する2027年1月14日より前の約14週で仕上がるかどうかです。
AWSは2026年9月、MLA-C02の一般提供を2027年1月14日に全言語で始め、同日にMLA-C01を全言語で終了すると公表しました。つまり日本語版C01には、はっきりした締め切りがあります。間に合うならC01、間に合わないならC02が基本線で、生成AIの業務経験や英語で受ける意思があればC02寄りに傾きます。この分かれ道を先に決めないまま参考書を開くと、版の違いで学習の一部が無駄になりかねません。
読み終えるころには、自分の経験と週あたりの学習時間から受ける版を決め、4分野の配点に沿って何時間をどこに使うかを、表に当てはめるだけで組み立てられるようになります。
AWS MLA勉強法の前に|いま受けられるのは日本語版C01とC02ベータ
MLA(AWS Certified Machine Learning Engineer – Associate)で、2026年10月5日時点で選べるのは、日本語版のMLA-C01と、英語のみのMLA-C02ベータの2つです。英語版のC01は9月28日が最終受験日でした。版ごとの条件は次のとおりです。
| 項目 | MLA-C01(現行) | MLA-C02 ベータ | MLA-C02(一般提供) |
|---|---|---|---|
| 受験できる期間 | 日本語・韓国語・簡体字中国語は2027年1月14日のC02一般提供と同時に終了(英語は2026年9月28日で終了) | 2026年9月29日から配信開始 | 2027年1月14日から全言語 |
| 言語 | 日本語で受験可 | 英語のみ | 全言語(日本語を含む) |
| 試験時間・問題数 | 130分・65問(採点対象50問+採点対象外15問) | 170分・85問 | 試験時間は未公表・試験ガイド上は65問(採点対象50問+採点対象外15問) |
| 受験料 | 150 USD(日本円では20,000円) | 75 USD(ベータ価格) | アソシエイトの標準料金 |
| 問題形式 | 択一・複数選択・並べ替え・内容一致 | 択一・複数選択 | 択一・複数選択 |
| 分野と配点 | 28%/26%/22%/24% | 28%/24%/24%/24% | 28%/24%/24%/24% |
合格ラインはどの版も100〜1,000の換算スコアで720点。不合格になった場合、14日たてば再受験できますが、受験料は毎回全額かかります。ベータには別のルールがあり、ベータ版を受けられるのは1回だけで、再挑戦は一般提供版を待つことになります。ベータの仕組みはAWSのベータ試験のルールにまとめています。
見落としやすいのが問題形式の差です。C01の試験ガイドには、3〜5個の手順を正しい順に並べる「並べ替え」と、3〜7組を対応させる「内容一致」が載っています。一方、C02の試験ガイドに載っている形式は択一と複数選択の2つだけ。C01を受けるなら、SageMaker AIでの学習からデプロイまでの各工程の目的と前後関係を理解し、正しい順序を説明できる状態にしておく必要があります。
ここまで読んで、「範囲が版ごとに違うなら、何から手をつければいいのか」と手が止まった人もいるはずです。MLAは最も配点の低い分野でも22%あり、1分野を丸ごと捨てる戦略は通用しません。分野ごとの進み具合を見える形にしておかないと、自分がどこまで来たのかが分からなくなります。
C01で受けるかC02を待つか|残り14週から決める判断表
決め手は「1月14日より前に、合格ラインまで仕上がる見込みがあるか」です。10月5日から1月14日までは約14週。週の学習時間に14を掛ければ、使える総時間が出ます。週8時間なら約110時間、週5時間なら約70時間です。
| あなたの状況 | 受ける版 | 理由と注意点 |
|---|---|---|
| すでにC01の範囲を学習中で、11〜12月に仕上がる | 日本語版C01 | 教材・模擬問題がそろっている。再受験の14日を残すなら、初回は12月下旬までに置く |
| これから始めるが、AWSとMLの少なくとも一方に実務経験があり、週8時間以上を確保できる | 日本語版C01を第一候補 | 下の経験別ルートの時間内に収まる計算。11月末の時点で「試験ガイドで未学習のスキルが残っていないか」「分野別の演習成績に大崩れがないか」「12月の残り時間で弱点を補えるか」を見て、C02に切り替えるか判断する |
| 経験が浅い、または週5時間未満しか取れない | C02(1月14日以降) | 年内に詰め込むより、C02の範囲で仕上げる方が無理がない。データ準備28%などC01と共通の土台から始められる |
| 業務でAmazon BedrockやRAGを扱っている | C02(ベータか一般提供) | C02には生成AI・エージェント・RAGの論点が加わった。業務知識がそのまま得点源になる |
| 英語で受けられ、すぐに受けたい | C02ベータ | 75 USDと割安。ただし英語のみで、落ちた場合の再挑戦は一般提供版になる |
週あたりの時間の線引きは、経験別の時間の目安から逆算した編集部の基準です。C01の締め切りについて、もう1つ現実的な見方をしておきます。1月14日はC01が終了する日で、その日に受験枠があるとは限りません。終了直前は駆け込みで予約が埋まる可能性があり、年末年始の休みも挟みます。「1月に受ければいい」と考えず、試験日は12月中に置く前提で計画を逆算してください。移行の経緯はMLA-C02への更新とMLA-C01の受験期限でも整理しています。
どちらの版を選んでも、合格した認定名は同じ「AWS Certified Machine Learning Engineer – Associate」で、有効期間は3年です。版で迷うより、自分が確実に仕上げられる日程を選ぶほうが合格に近づきます。
分野配点から逆算するMLAの学習時間配分表
受ける版が決まったら、次は時間の割り振りです。MLAは4分野の配点が22〜28%に収まっていて、山を張れる分野がありません。まず総学習時間を配点の比率で割って初期配分とし、自己採点と演習の結果を見て調整するのが外れにくい進め方です。
下の表は、総学習時間を100時間とした場合の配分例です。80時間なら0.8倍、120時間なら1.2倍にして使ってください。最初から全時間を割り切らず、1〜2割を弱点補強の予備枠として残しておくと、後半の調整が楽になります。重点テーマは、各版の試験ガイドに例として挙がっているサービスや技術から選んでいます。
| 分野 | C01の配点と時間 | C02の配点と時間 | 共通の重点テーマ | C02で加わった論点 |
|---|---|---|---|---|
| 1. データ準備 | 28%・28時間 | 28%・28時間 | Glue、Glue DataBrew、SageMaker Data Wrangler、SageMaker Feature Store、Kinesis、Parquetなどのデータ形式 | ベクトルDB(OpenSearch Service、RDSのpgvector)、埋め込み、RAG用の文書のチャンク分割、データのマスキング |
| 2. モデル開発 | 26%・26時間 | 24%・24時間 | SageMaker AIの組み込みアルゴリズム、スクリプトモード、自動モデルチューニング、過学習と学習不足、早期停止と分散学習 | BedrockのFM選定、ファインチューニング戦略、RAGの構成パターン、BLEU・ROUGEなどの評価指標、LLM-as-a-judge |
| 3. デプロイとオーケストレーション | 22%・22時間 | 24%・24時間 | リアルタイム推論とバッチ推論の使い分け、VPC内のエンドポイント、オートスケーリングの指標、CodePipelineなどのCI/CD、SageMaker Model Registry | Bedrockのナレッジベース、エージェントのデプロイ、Bedrock Prompt Management、Bedrock Custom Model Import |
| 4. 運用・監視・セキュリティ | 24%・24時間 | 24%・24時間 | ドリフト検出、A/Bテスト、CloudWatch、X-Ray、IAMの最小権限、CloudTrailとConfig、VPCによる分離 | Bedrock Guardrails、トークン使用量などのコスト監視、AgentCore Observability、CodeGuruやInspectorでの脆弱性チェック |
C01で受ける人には、逆向きの注意もあります。C02の試験ガイドには、C01から削除された論点が明記されています。SageMaker Neoによるエッジ向け最適化、SageMakerでの独自コンテナ(BYOC)、EFSやFSxへの学習データの読み込み、モデルの軽量化などです。C02では試験範囲外となる論点なので、C01受験者はC01の試験ガイドと、C01向けの教材で押さえてください。反対にC02を受けるなら、表の右端の生成AI関連の論点が新たに得点源になります。
経験別の学習ルートと時間の目安
総学習時間は経験で大きく変わります。下の時間は試験ガイドの前提知識と出題範囲から見積もった編集部の目安で、AWSが公表した数字ではありません。
| あなたの現在地 | 総学習時間(編集部の目安) | 最初にやること | 後回しにしてよいこと |
|---|---|---|---|
| MLの実務経験あり・AWSは浅い | 50〜80時間 | IAM・VPC・S3の基礎と、SageMaker AIの各機能の名前と役割の対応づけ | アルゴリズムや評価指標の理論 |
| AWS経験あり(SAAなど)・MLは未経験 | 80〜120時間 | 過学習・特徴量エンジニアリング・評価指標などMLの基礎用語 | IAM・VPCの復習 |
| AWSもMLも未経験 | 120時間以上 | AIF(AI Practitioner)やSAAの範囲で土台を作ってからMLAへ | C01の締め切りに合わせた詰め込み |
3つ目に当てはまる場合、C01の締め切りに間に合わせようとするより、C02を目標に置くほうが現実的です。試験ガイドは、SageMaker AIやBedrockなどを1年以上使った経験を受験者像として想定しています。MLAとDEAの関係や難易度は、AWS MLA・DEAの概要と難易度で比べられます。
MLA合格までの4ステップ勉強法
勉強法は「受ける版と日付を決める→試験ガイドで自己採点→配点どおりにインプットと手を動かす→演習で穴を埋める」の4ステップです。順番を入れ替えないことが、遠回りを防ぎます。
STEP1|受ける版と試験日を先に決める
判断表で版を選び、試験日を決めます。C01やC02ベータなら予約画面で空き枠を確認して12月中の日付を押さえ、C02一般提供版なら予約の受付開始を公式ページで確認して、受験月を仮置きします。日付が決まると、配分表の「総学習時間」が週あたりの時間に変わります。
STEP2|試験ガイドのスキル一覧で自己採点する
受ける版の試験ガイドを開き、スキル一覧を1行ずつ「説明できる・聞いたことがある・知らない」の3段階で印を付けます。C02のガイドには分野ごとに25〜30個のスキルが並び、例としてサービス名が添えられています。「知らない」が多い分野ほど、配分表の時間を上乗せしてください。
STEP3|配点どおりにインプットし、パイプラインを一周させる
インプットは分野1から順に進めます。MLAはデータ準備からモデル開発、デプロイ、監視までを一続きで問う試験だからです。読むだけで終わらせず、SageMaker AIで「データを置く→学習する→エンドポイントにデプロイする→監視を設定する」を一度通しておくと、C01の並べ替え問題にもそのまま効きます。C02を受けるなら、Bedrockのナレッジベースで小さなRAGを一つ作るところまで手を動かしておくと、追加論点のつながりが見えます。
STEP4|問題演習で分野ごとの穴を埋める
インプットが一巡したら、AWS Skill Builderの公式対策コンテンツや市販の問題集で演習に移ります。間違えた問題は分野ごとに数え、配点に対して正答率が低い分野へ時間を戻します。本番の結果レポートにも分野ごとの評価が出ますが、受験後に知っても間に合いません。演習の段階で分野別の弱点をつかんでおくことが、720点への近道です。
よくある質問
MLA-C02は日本語でいつから受けられますか?
AWS Training and Certification Blogによると、MLA-C02の一般提供は2027年1月14日に全言語で始まります。それまでの英語のみのベータは日本語では受けられません。同じ日にMLA-C01は全言語で終了します。
MLA-C01で合格した認定は、C02の開始後も有効ですか?
有効です。認定名はどちらの版でも「AWS Certified Machine Learning Engineer – Associate」で、有効期間は3年です。更新のタイミングでは、その時点の最新版を受けることになります。
不合格だった場合、すぐに再受験できますか?
不合格の日から14日たてば再受験できます。一般提供中の試験に回数の制限はありませんが、受験料は毎回全額かかります。ただしC02ベータは1回しか受けられず、再挑戦は一般提供版になります。C01で受ける場合は、この14日を含めて1月14日までに収まる日程を組んでください。
MLAの受験料はいくらですか?
アソシエイトレベルの受験料は150 USDで、日本円では20,000円です。MLA-C02のベータは75 USDです。税が別途かかる場合があるため、申込画面の金額を確認してください。
まとめ
MLAの勉強は、教材選びより先に「1月14日までに日本語版C01で受け切るか、C02に照準を合わせるか」を決めるところから始まります。版が決まれば、あとは4分野の配点どおりに時間を割り振り、データ準備から監視までを一続きで手を動かし、演習で穴を埋めるだけです。C01の締め切りが迫るなかで遠回りを避けたいなら、SkillStackの分野別正答率で伸び悩んでいる分野を見つけ、残りの予備枠をそこへ回していく方法もあります。まずは今日のうちに試験ガイドを開いて自己採点し、週あたりの学習時間に14を掛けてみてください。その数字が、受けるべき版を教えてくれます。
参考サイト
- AWS Certified Machine Learning Engineer – Associate(AWS公式・英語)(取得日: 2026年10月5日)
- AWS Certified Machine Learning Engineer – Associate(AWS公式・日本語)(取得日: 2026年10月5日)
- AWS Training and Certification Blog「Certification updates from AWS Training and Certification: September 2026」(取得日: 2026年10月5日)
- AWS Certified Machine Learning Engineer – Associate(MLA-C02)試験ガイド(取得日: 2026年10月5日)
- Comparison of MLA-C01 and MLA-C02(AWS公式ドキュメント)(取得日: 2026年10月5日)
- AWS Certified Machine Learning Engineer – Associate(MLA-C01)試験ガイド(日本語)(取得日: 2026年10月5日)
- AWS認定「試験の前に」試験の料金(取得日: 2026年10月5日)
- AWS認定「試験の後に」再受験ポリシー(取得日: 2026年10月5日)
